452 誘拐犯
俺たちは、アゾレス民主革命同盟だ。
モットーは、恵まれない人へ恵まれた人から、
金品を貰い受けるだ。
今回は、恵まれているお嬢様から、
恵まれていない我々金品を貰い受けることだ。
え、それってただの人攫いなのではと、
一般人は思うのであろうが、志が高ければそうではない。
「さすがに、ギルド前では、攫うのは、
難しそうだな」
「なぁに、やつらガエウに世話になっているみたいで、
街の外に出た時が、絶好の機会だ」
しばらく待ってみると、男女3人と合流をした。
「おい、ちょっと強そうな男が1人いるな」
「大丈夫か?」
「もう一人の方は、お嬢さんたちから怒鳴られているな、
ありゃ弱そうだ」
「女の方は、ギルドで見た気もするが、確か下級のはずだ」
「よし、外に出たら、強そうな男を誘き出し、
その隙に、お嬢様たちを拉致しよう」
★ ☆ ★
「付けられてますね、相手は3人ですか?」
「おそらく外に出たところで襲ってくる算段かと」
「なんとなくは分ったんだけど、気配薄くて、
よく分らなかったわ」
「言い訳されても困るから、襲ってきたところを、
一網打尽でいいかな?」
王都の外に出てしばらくすると、予想通り襲ってきた、
ちなみに、ジョアン・マリオとかいう色男は脱兎のごとく逃げ出した。
つづく。