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ミニマムはマキシム  作者: 特技は穴掘りナノ
第七章 ドラゴン夏祭り
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450 逆玉の輿

 私の名は、ジョアン・マリオ。


 ルガトルポ公国とヤシリギ共和国の境にある、

マテウス・ヌネス辺境伯《ルガトルポ領》の一部領地を任されている、

準男爵の次男だ。


 一応、貴族だが、生活は一般庶民と変わらない、

いやむしろ悪いかもしれない。


 今日も、夕飯は硬いパンと、芋の入った薄いシチュー、

マスの塩漬けが、ほんの少しだ。


 「ああ、腹いっぱい肉を食ってみたいなあ・・」


 そんな中、王都で開かれるドラゴン夏祭りに、

今飛ぶ鳥を落とさんばかりの、セブンスターの、

お嬢様2人が、婿を募集しに来ているそうだ。


 私は、千載一遇の機会チャンスと思い、

両親を口説き落とし、王都の旅費を工面した。


 武闘や魔法はいまいちだが、容姿には自信がある、

うまく逆玉の輿に収まれば、将来は辺境伯も夢ではない。


 王都に着き情報収集をしていると、お嬢様たちは、

中央区の食事処にいるという情報が手に入った。


 情報によると、おっとりめがタチアナ姫、

ちょっときつめがラザロウ姫のはずだ。


 食事処に行くと、おっとりめの女子がいた、

たぶんタチアナ姫だろう。


 「お食事中申し上げません、私ジョアン・フェルナンデス準男爵の次男、

ジョアン・マリオと申します」

 「タチアナ姫よろしければ、ご一緒に食事などいかがかと」


 「あれー、先生にまた振られに男が来たの?」

 「先生モテモテじゃん」


 「あのう、今は子供たちと食事中プライベートなのでお帰りを」


 「ははは、そんな子供たちより、私と話をした方が、

有意義な時間になると思いますが」


 ラザロウ姫の堪忍の緒が切れた。


 「はあ、どこのうまの骨だか知らないけど、とっとと帰りやがれ、

それに私は、タチアナじゃなくラザロウだ」


 子供たちの、クスクス笑いが聞こえる。


 仕方がない、今回は撤収だ、まだタチアナ姫に望みはある。 


 つづく。

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