412 元魔王軍VS四暗刻6
「でわ、俺が審査委員をやってやろう」
「おめえは、さっきの」
「2人とも用意はいいか」「始め!」
声に出すと、空気を吸い込んでしまうので、心の中で、
食らいやがれと、スカンク弾を、地面に投げ付けた。
「また、同じてですか」と言って、風を起こして、
黄色い煙を吹き飛ばしていった。
よし、黄色い煙が進む方向に行けば、
煙が魔物の露払いをしてくれるはず、
活路を見い出し、必ず逃げ切ってみせる。
逃走をしようとしたら、背中に激痛が走り、
手足が痺れ、その場に倒れこんでしまった。
「背中の骨を壊させていただきました」
「命に別条はないでしょうが、寝たきりでしょうね」
「それと、もう一つ言っておきます」
「鳥類は、鼻腔が発達してないので、臭い攻撃は効きませんよ」
「勝者ツーチェ!」
「ありがとうございます、これで今は亡き仲間たちに、
顔向けが出来ます」
「じゃあ、次は俺が行かさせてもらおうかな」
とラン・スウデロンが名乗りを上げた。
「ちょっと待ってくれ、今までのことは詫びよう」
「だから、今回は許してはもらえないだろうか?」
「無理だな、大体サシの勝負を言ってきたのはお前たちじゃないか」
「いや、それはあいつが勝手に言っただけで、俺たちは関係ない」
「俺たちは、組織で連携をして戦うのが得意なんだ」
「じゃあ、3対3でやれば、審査員長の俺が認める」
「私も、それで構わない」とバイスデ・ラオフウが言った。
「結果は同じだろうけど、がんばってみな」とシャンウー。
つづく。




