405 インブラ2
話は、少し戻ってインブラ郡だ。
ガエウ・シルバ侯爵から、城郭の外なら、
家を建てていいよと許可を貰ったので、
現在、寄宿舎を建てられそうな場所を探している。
インブラ郡は、北と南に川が流れており、
その川が、領地の境目になっているらしい。
南の方が、王都に近いので、
その川の近辺にしようかと思ったが、
川が浅く、まとまった雨が降ると氾濫するらしい。
川からちょっと離れるが、小高い丘があったので、
そこに寄宿舎を建てることにした。
今回は、プロブスカイトによる暫定的なインフラでなく、
迎賓館で使った、フル施設のインフラだ。
これで、ドラゴン夏祭りの期間も、
電気のある生活と、お風呂とかに、入れるはずだ。
準備は大体終ったので、認識阻害の結界を張って、
マイホームに帰るだけだ。
★ ★ ★
マイホームに帰って、異常はなかったか尋ねると。
「どうも、俺を狙った4人組の刺客が来たみたいだ」
と報告があった。
うーん、俺だけ狙ってくれればいいが、
他に迷惑をかけると困るなあ。
突然、元魔王たちから嘆願がかかった。
「マスター、よろしければ、その4人組の始末は、
我らにお任せ願えないでしょうか?」
「ん、構わないけれど、殺すのはなしで」
「半殺しまでにしておいてね」
「ありがたき幸せ、必ずや成果を挙げてみせまする」