330 大三元帝国の崩壊
大三元帝国は、この星一番の国家だった。
それもちょっと昔の話、今では自国の兵士の給料さえままならない、
もちろんポンシェダンジョンが崩壊したときに、
モンスターと戦い死んでいった者達への慰労金も支給されてない。
「おいおい、俺たちこれからどうなっちまうんだ?」
「州公も漢武も独立宣言を出して、独立しちまったし」
「州公のモルゴン州は、新しい魔導具を使って、
国境を固めているそうだ」
「何でも、その新しい魔導具から出される礫は、
ものすごく臭く、近寄れないそうだ」
「あと何と言っても、魔石が供給されないから、
それに携わっていたやつは、ほぼ全滅らしいぜ」
「皇帝府のやつらは、今年の冬にダンジョンマスターが来れば、
事態は収束されるはずだとか言ってるけど、
この間みたいに外れだったらどうするんだ?」
「とっとと、泥舟から脱出したほうが良くねえか?」
「そうだなあ、今話題のセブンスターあたりに、
行ってみるのも良いかも知れないなあ?」
「ただ、あそこは言葉が違うから、俺たちみたいな年寄りが、
ついていけるかどうか、その点が問題だよなあ?」
そこへ、衛兵から情報がもたらされた。
近衛府に、禁衛府のやつらが戦線布告をして、攻め入っているそうだ。
「おいおい、本当かよ、俺たちも場合によっては、加勢しないと・・」
こうして、大三元帝国は、内戦状態に突入した。




