328 元勇者一行ふたたび
私たちは、元勇者一行、チャウシーだ。
何そんなやつもいたかな? ではなくしぶとく生きている。
ドラガン・ダンジョンでボコボコにされた我ら一行は、
大三元帝国に戻ろうとしたが、ジンギギスタンと大三元帝国の戦争で、
戻るに戻れなくなってしまった。
仕方がないので、北のツイド連邦共和国から、
海回りでモルゴンに行き、中央へ向かおうとしたら。
なんと今度は大三元帝国が負けて、モルゴンを放棄してしまった。
予想外だったが、しかたがないのでツイド連邦共和国のギルドから仕事を貰い、
食い繋いでいると、今度は州公が攻め入り、領土化してしまった。
「おいおい、これじゃ私たち戻れないじゃない」
ジンギギスタンは、州公に敗れて、賤族が蜂起して、内戦状態だし、
大三元帝国は、モルゴンとジンギギスタンとの2連戦で、経済ガタガタらしい。
かって栄華を誇っていた、大三元帝国がこんなになるとは・・。
「しかしよう、セブンスター・ダンジョンのトラップ、
本当に罠だったのか?」
「俺は、単に航路が開いて移動しちまったように思えるんだが」
「あんな作りかけのところに、罠を仕掛けてもしょうがないだろう?」
「私もそう思うわ、誤作動とか誰か何か触ったんじゃないの?」
「私は、あそこの御飯気に入ったから、絶対に戻りたいわ」
「あそこは、今難民とか無制限に受け入れていて、
仕事も一杯あって、すごく景気がいいみたいよ」
「俺も、あそこへ戻って、あの美味い酒をまた飲みたいなあ」
パーティ全員で話し合った結果、ルガトルポに戻り、
セブンスターダンジョンに行くことにした。




