321 強制送還
まさに、恩を仇で返すとはこのことだ。
とりあえず、臨時の魔法陣を作り、
大三元帝国に、強制退去を願った。
しばらくは、嗅覚障害等になるだろうが、自業自得だ。
しかし、俺を捕まえてどうするつもりだったんだろう?
身代金でも取るつもりだったのか? 理解に苦しむ?
とりあえず、山道は壁で封鎖しといた。
リンド郡領主のマーキ・コルゴスに話をしておかないとまずいな。
俺は、事の顛末をマーキ・コルゴスに話すと。
「おお、それはありがたい、こっちもあの難民には手を焼いていたのだ」
「これで、枕を高くして眠れる」と言ってくれた。
★ ★ ★
その頃、強制送還された難民たちは。
「うー臭せい、何だったんだあの匂いは?」
「鼻が曲がるかと思った」「ハァーハァー」
「うん? ここはどこだ?」
「頭がぼんやりして、思考がまとまらない」
そこへ、剣を持った衛兵みたいのが近づいてきたが、
すぐに退いて行った。
遠くから、何かを叫んでいるようだかよくわからない?
★ ★ ★
「何だ? あの臭い連中は、どこから現れたんだ?」
「臭くて近寄ることもできないではないか?」
その後、ふたたび送り返そうとしたが、
壁があり断念したみたいだ。




