281 コスタ・ダビ
俺は、再び王都に来ている、コスタ・ダビに合うためだ。
その前に、残り3軒の孤児院を回り、
ダンジョンインゴッド5枚づつを渡してきた。
相変わらず、裸足だし痩せてはいるが、スボンの孤児院よりかはいい、
まあ、コスタ・ダビがいいやつなら、孤児院にも恩恵があるだろう。
俺は、一般区で、コスタ・ダビの情報を集めたが、なかなか情報がない、
やっとのことで聞いたのが、彼は鍛冶屋をやっているとのこと。
うーん、服屋とか、靴屋だと嬉しかったんだが、まあしょうがない。
道を歩いていると、15、6歳位の若い男が声を掛けてきた。
「おじさん、俺のことを探しいてるみたいだけど、何かよう?」
お、おじさんだと・・、でもこいつがコスタ・ダビで間違いなさそうだ。
「カロレ・コスタさんは知っているか、実は彼女から、
王都の仕事があるなら彼に回して欲しいと頼まれたんだ」
「院長先生から?どんな仕事なんだい?」
「まあ、立ち話もなんだ、飯を奢るから、どこか適当な飯屋へ」
俺は、彼の勧める店に入ったが、料理はいまいちだった。
「で、俺に頼みたい仕事って何?」
「実は、王都で服とか靴とかを売りたいんだが、伝手がないので困っているんだ」
「え、服とか靴? 俺は刀鍛冶で専門外だな、で、どんなの売りたいの?」
俺は、Tシャツを出して見せた。
「おお、これは巷で人気の服じゃねえか、これをいくらで売るんだい?」
「一応、原価1000ドラ、売値は3000ドラまで」
「おいおい、これ巷じゃ6、7000ドラだぞ、その値段でいいのか?」
「まったく構わない」
「俺の知り合いに、その手のやつがいるから、
声かけてみるので、ちょっと待ってくれれば」
「わかった、あと商品を預けられる倉庫を用意してくれ」
「倉庫?」
「何回も運ぶの面倒だから、まとめて渡す」
こうして、コスタ・ダビとの商談は終了した。