274 王都ギルド
王都ギルド・マドーラ総本部へ着いた俺は、あたりを見回した、
やっぱり、厳つい面々が多い、しばらくするとギルドの方から声が掛かった。
「当ギルドに何か御用でしょうか?」
俺は、ここで人と待ち合わせていると答えた。
「構いませんが、身分証明はお持ちですか」
俺は、先ほどと同じように身分証を提示してやった。
「あれ、これアレーナギルドの証明書ですね」
「アレーナといえば、最近噂で持ちきりの町ですよね」
「よろしけば、お連れがくるまで話を聞かせてもらえませんか?」
おう、王都でも噂になっているんだ・・・。
「アレーナは、この世の物と思えないほど、
食事が美味しいという噂ですけど、本当ですか?」
「俺は、王都に来たばかりで、王都の食事をしたことがないので、
よくわかりませんが、かなり美味しい方だと思いますよ」
「やっぱり! ロン様やガエウ・シルバ侯爵が大絶賛をしていたので、
よもやとは思っていたんですが・・」
「それに、あそこのギルドは人事異動を頑なに拒否をするので、
これは何かあるなあと思って」
「普通は王都に転勤なら、喜んで来るはずですから・・」
「アレーなの何か、珍しいものはお持ちではないですか?」
「当ギルドでは、買取も行っておりますので」
そこで、厳ついおっさんが話しに割り込んできた。
「にいちゃん、セブンスターダンジョンとかいうとこは、
飯は食い放題、宿もタダって本当か?」
そのあと俺は、アレーナ・ジョゼ辺境伯一行が来るまで、
質問攻めを食らった、先が思いやられる。
俺と領主は、ギルドを後にして王城へ向かった。