271 モルゴンの復興
話は、ふたたびモルゴンへ。
一時、州公に避難していたモルゴンの住人は、ふたたび母国に戻ってきた。
しばらくは、森が再生されるまでは、食うのにも困ると思われたが、
州公大飯店の大浩宇が、炊き出しをしてくれているので、飯にはありつける。
しかも、その炊き出しが、めちゃくちゃ美味い、
前の生活で食べていたものより数段上だ。
しかも、今回攻めてきた、ジンギギスタンは、負けた腹いせに、
賤族に罪をきせて、処分しようとしたが、気がつかれて、
賤族が移民化してしまい、内乱状態らしい。
アルゴンダンジョンに、クンリョウマスターも戻ってきて、
ポーションとか魔石の供給をしてくれている、
思ったよりも復興は早いかもしれない。
「それにしても、噂には聞いてましたが、ダンレンジすごいですね」
「本当に、魔法の壺だ、よく借りれましたね大浩宇様」
「そうだな、ただ借りていられるは1年間だけだ、
それまでに復興の道筋をつくりあげないといかん」
「そうですね、それにしても、このシュウマイ弁当は、本当に美味しい」
「こんなに美味しいのは、王都の料理人でも難しいのでは?」
「ああ、まったく星野様様だ、それにいくつかの復興の助言もしてくれた」
「森の土を田畑に蒔けと、なんでも腐葉土とかいうらしく、
作物の育成が早くなるらしい」
「あと秋に、赤く染まる葉の木を確認しろと言ってたな、
楓とか言う木らしく、冬にかけて木に穴を開けると蜜が出るらしい」
「そうそう、この弁当に入っている、白い飯は、
水がかなりいるから栽培は難しいと言われた」
「ちょっと残念だな」
「まあ、こんだけ美味いもの食わしているんだ、
彼らにもがんばってもらわないといかんなあ・・・」




