270 梅毒
俺のところに、スボンのダンマスから連絡が来た。
なんでも、早急に上級ポーションが3本以上欲しいそうだ。
「はあ? なんで俺に聞いてくるんだ?」
俺は、なぜかと返信をしたら、
「詳しくは言えない、ロン様にお願いしたら断られて、俺を紹介されたと」
ロンのやつ、面倒になりそうだから逃げたな、
しかたがない、やつのダンジョンに直接乗り込んで聞いてみるか。
俺は、スボンのダンジョンに着いた、ダンジョンのマスターの名前は、
コスタ・ベンと言うそうだ。
詳しい話をすると、例の托卵女子が出産後、そうとう男遊びをしたらしい。
なんせ。イケメン大好き、公爵夫人の座も転がり込んで、絶好調だったから、
もう大変だったらしい。
それで、その中の1人が、梅毒を持っていて移ったらしい。
しかたなく、自分が梅毒治療用に、中級ポーションを6本用意したのだが、
婦人は3本きっちり飲んだが、公爵は1本飲んで治ったと思い、残り2本を飲まなかった。
それで、その時の毒がまだ残っていたようで、再び発病した。
良くあるパターンだな、治ったと思って、抗生物質、飲まなくなるやつだ。
「ふーん、大体の内容はわかりました」
「ふーんって、ロン様から勧められたけど、上級作れるの?」
「残念ながら、上級ポーション作れます、ただ今回は、
うちの領主から渡すという方法をとりたいのですが、いかがですか?」
「なぜ、領主から?」
「うちの領主と公爵に貸しを作っておきたいのですよ」
「世間に、公爵が梅毒でございましたとは、口が裂けても言えないでしょうから」
こうして、うちの領主を挟んで、上級ポーションを5本渡してやり、
領主は貸しを作れたと大喜びだった。
それにしても、恐ろしきは托卵女子、自分のことしか考えてないのかよ!