252 王張偉
私の名は、王張偉、大三元帝国州広国の国王だ。
そんな私の元に、極秘連絡が入った、大浩宇、
州広大飯店主人が私に謁見をしたいと言う。
州広大飯店は、我が国においても、1、2を争う大店だ、
私は、即座に謁見を許可した。
「御尊顔を拝し、恐悦至極に存じ奉ります」
「堅苦しい挨拶はよい、それでなにようだ」
「よろしければ、お人払いを・・・」
王は、手を振ると側近、近衛兵は扉の外に退出した。
「協会に出されたと言う、書簡の返答が私の元に来ました」
「おお、それでなんと」
「王張偉様が、めでたくモルゴンを落とした際は、
ダンジョンに復帰する旨にてございます」
「そうか、戻ってくれるのか、これで上級ポーションの確保が出来る」
「あとは、攻め込む日時だけだな、もうちょっと中央が弱ってからがいいか?」
「しかしチョン・シスハンは馬鹿なやつだったな、あのダンジョンと、
ダンジョンマスターの重要性に気がつかないとは・・・」
「世界広しといえど、上級ポーションと☆☆☆☆の魔石を作れるマスターは、
世界に10人といない、その希少性を知らなかったとは」
「誠でございます」
「要件はそれだけか?」
「左様でございます」
「うむ、後は諸侯たちと相談することにしよう、下がってよいぞ」
「ははあ」
こうして、大浩宇は退出をした、星野敬太の件は秘密だ、
切り札として取って置こう。