248 協会の懸案
ダンジョン協会に、一つの書簡が送られてきた。
送り主は、大三元帝国州広からである。
書簡の内容は、大三元帝国が崩壊した場合か、
当方がモルゴンを占領した場合は、ダンマスを戻して欲しいとの内容である。
協会としても、モルゴンのダンマス、クンリョウの扱いに苦慮していた。
年末に、新年度のダンマスを召還すれば、当然あの場所を欲しがるだろう、
実際、はずれだった、昨年度のダンマスからは、移転申請が出ている。
クンリョウさんだけを、特別扱いすることはできない、
そこでクンリョウさんに聞いたら、大三元帝国州広とは裏で取引をしており、
戻っても構わないとのことだった。
問題は、了解したという趣旨をどう伝えるかだ、
もちろん書簡で返すことは出来ない。バレたら大問題になる。
そこで考えられたのは、モルゴンの孤児院の院長にその旨を伝え、
大三元帝国州広の知り合いの商人に、その趣旨を伝えると言うものである。
で、問題のモルゴンの孤児院の院長は、今どこにいるのかと言うと、
そう、セブンスターダンジョンにいるのである。
とりあえず、星野さんに連絡をしてみましょう。
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その頃、大三元帝国中央は、衰退の一途をたどっていた。
元から中央には、それらしい地場産業がない、
あるのは世界一と自負する教会があるだけだ。
その教会が、まったくポーションを入手できなくなってから、
病気とかの治癒が思ったほどできず、また勇者の件もあって、絶賛崩壊中である。
そのくせに、贅沢をやめられず、貯蓄を食いつぶしている状態である、
神に祈れば、そのうち改善するとでも思っているだろうか?
地方からの納税も現在止まっている、
独立宣言をしているファン・ゴンをなんとかしないと納税はしてこないだろう。
そろそろ私も身の振り方を考えた方が良いかも知れない、
最近話題の、セブンスターダンジョンに行ってるのもありか?