240 托卵女子
俺は、元公爵夫人について、領主と相談することにした。
実は、領主はこの件については大まかでは知っていた、
アレーナとスボンは、定期的に船便が出ており、
船員からその噂と、それらしき人物を運んできたとも知らされた。
「うちは、基本的には難民受け入れますけど、揉め事はちょっと」
「それは、こちらも同じだ、揉め事は避けたい」
「しかし、もうアレーナの町に入ってきているらしい」
「当然、セブンスターダンジョンの噂は耳にしているだろう」
「なんか、こっちの情報では、男爵が刺客を放ったとか?」
「そりゃそうだろう、君にはわからないだろうが、
貴族社会はその辺を舐められたら終わりなんだよ」
「しかし何故他国ではなく、セブンスターダンジョンを逃走先に選んだのかだ?」
「理由がわからない」
「まさか美味いものが食いたかったからとか?」
「あのガエウ・シルバ侯爵あたりが吹聴しているんじゃないでしょうか?」
「それでも、学園とかでの刃傷沙汰はごめんですよ」
「こっちも、難民支援所に、それらしい人来たら報告するように言っておきます」
さて、どうしたもんかなあ、そういえばアメリカのTVで托卵女子の番組やってたなあ。
あなたの子供ではありませんと、宣言されたときの男の喜びようと、
ばれた女の逃走が結構人気らしい、すごい国だなあ。