236 朝飯はなし
ニコス邸について、びっくりした、外はほぼそのままだが、
内装は、かなり様変わりしている、調度品には見たこともないものがある。
さらに夕食には、驚かされた、料理が11品目とバケット、
ぶどう酒と果実の飲み物が並べられた。
ビーフシチュー、煮込みハンバーグ、十目ひじき煮、ゴロっと野菜の塩糀煮、
きんぴらごぼう、穂先筍とふきの土佐煮、牛すじ煮込み、ラフテー、
鶏もも炭火焼き、タンドリーチキン、ぶり大根である。
まさか、これほどの多彩な料理が並べられるとは思ってもいなかった。
ニコスが、こちらが驚いているのに、にんまりしている。
「実はこれ、全部この袋に入っているのを湯煎しただけなんだ」
ニコスが見せてくれた、派手な袋には、確かに何か入っていそうだ。
「まあ、とりあえずは食べましょう」
「どの料理にも、独特の調味料が使われており、美味い」
「これ、例のダンマスが、売れるかどうか試食して欲しいと置いていったものなんだ」
「なんと常温で管理でき、半年は食べられるそうだ」
「これすごいと思わないかい?」
料理に関しては、全員が大満足だった、妻のエレーンはぶどう酒と肉料理を、
息子のコスタスは、ハンバーグと果実水を大絶賛していた。
ちなみに明日の朝は、朝食がないそうだ、
腹をすかせて向こうで、たっぷりご馳走になるらしい。
なんでも、ハンバーガーとかいうの物の試食会があるそうだ。
その夜。私たちはフカフカの寝具で眠りに着いた。