231 マーキ・コルゴス
俺は。ラザロウお嬢様からマーキ・コルゴスとの面会日を聞いて、
今、リンド村に来ている。
一言で言うと寒村としていて、田舎だ。
領主邸も、外観は村役場という感じだ。
俺は、領主邸の扉をノックした、なかから返事が聞こえた。
女の人が、扉を開けてくれた。
「本日ニコス辺境伯より、ご紹介があったと思いますが、陶器の件で・・・」
「ああ、聞いておりますよ、とりあえず中にお入りください」
女の人に付き添われるまま、応接室みたいなとこに連れてこられた。
椅子に座っているのが、おそらく領主なんだろう。
「初めまして、私セブンスターダンジョンでマスターをやっております、
星野敬太と申します」
何、ダンジョンマスターだと、ニコスのやつそうならそうと言ってくれれば、
ダンジョンマスターだと、揉めるわけにいかんではないか・・・。
「私がここの領主、マーキ・コルゴス子爵だ」
「で、用件はなにかな?」
「実は、当方で試作販売をした陶器が、
こちらの地場産業に迷惑かけてないか相談に来た訳でして」
「こちらとしては、まだ被害報告を受けてはいない」
「して、どの様な陶器を売ったのだ?」
俺は、陶器のサンプルを出して見せた。
「これがそうか、確かによくできている、上薬といい、色彩といい、
確かにこれを市場に流されると、うちとしては苦戦しそうだ」
「それでこれは、誰が作っている?」
「これは、俺が作っています、まあ趣味みたいなもんですね」
「それで、これからどうしょうと考えておるのだ?」
「まずは、そちらとは敵対関係はないという意思表示と、
そちらさえ構わなければ、リンド村の商品として扱ってみては如何かと」
「これをうちの商品として扱えと・・・、それで原価は幾らだ」
「その小さいのが100ドラ、大きいのが200ドラです」
領主は絶句していた、なぜなら陶器は安くても1000ドラ以上するからである。
つづく。