221 カジスタン
俺の名前は、ユリア・アイトエフ貧乏男爵のしかも三男だった。
今は、母国カジスタン共和国のダンジョンマスターをしている。
今から約3年前、ダンジョン協会に召還され、ダンジョンマスターになった。
ただマナの集まりやすい場所は、ほぼ先輩に取られてしまって、
良いところが全然ない、それならば勝手知ったる、母国で一旗揚げしようと思ったが、
やはり芳しくない。
そんな時に、大三元帝国から、話があった。
なんでも、魔物の反乱により、ポンシェダンジョンが崩壊したとのことだった。
で、俺に後を継いで欲しいとの事だ、ダンジョン移転は禁止されていない、
序列1位の後なら、まったく問題ない。
マナの集まりもここよりは、良いみたいだから、断る理由がない。
俺は、ダンジョン協会に移転の申請を出した。
移転申請は、受理された、俺はすぐにポンシェダンジョンに移転した。
俺のダンジョンにいた、モンスターを連れてくるだけのマナはない、
あそこで、職務をまっとうしてもらおう。
大三元帝国から、早速要望があった、魔石を作って欲しいと。
俺は、来たばかりで、ダンジョンポイントないから、無理だと言ったら、
裏技がある、といって称号をつけた人が放り込まれて、殺された。
ポイントは確かにもらえたが、ボーナスポイントは貰えなかった。
俺は、そのことを大三元帝国に言うと、そんな馬鹿なはずはないと怒った。
俺は、そのことをダンジョン協会に確認すると。
「一部のマスターに、規約違反があったので、それを訂正させていただきました」
との回答をもらった。
大三元帝国は激怒していたが、しかたのないことだ。
とりあえずは、前のとこよりは、マナの集配はいい、
俺はあまり煩いので、土の魔石を作り、大三元帝国に渡した。
大三元帝国の役人は「おい、なんだこの魔石は」
「土の魔石です」
「そりゃ見ればわかる、お前並みの下しか作れんのか?」
「それに、今うちが欲しいのは、火と水が欲しいんだが、作れるか?」
「火と水は不得意なので、下しか作れませんが、それでよければ・・・」
「はあ? 誰だ、こんなクズ連れてきたやつは」
「今は、まだ作れませんが、練成を重ねれば、そのうち並みの下も作れるはずです」
「いや、うちは今すぐ並以上を作れるやつ欲しいんだ」
ダンジョンマスターの世界は過酷である、
毎年10人近くが何らかの理由で亡くなっていく、
彼がこの後どうなったのか、誰も知らない。




