021 ダンジョンバトル3
マッシモ・ココ視点
さすがに用心深いですね、部屋には一人しか入りませんでしたか。
まあ、あそこまで通路奥まで入ってしまえば、挟み撃ちができますね。
小細工をしなくても、力押しで勝てるとは思いますが、
私のかわいいモンスターが、怪我をするのは良くないですからね。
第三騎士団視点
「おいどうなっている。
中から雄叫びと、絶叫が聞こえてくるのだが。
第二のやつら大丈夫なのか」
「ちょっと、おまえ中を見て来い」
「え、俺ですか、ち、しょがない。行ってきます」
恐る恐る中に入っていくと、ゴブリンメイジがいた。
逃げる準備をしていた隊員は、ファヤーボールを撃たれたが、
うまく躱し、一目散に逃げ出した。
「隊長、大変です、中にゴブリンメイジがいます」
「なんだと、そんな大物の魔物が居るのか。
ゴブリンメイジがいるとなると、
複数のゴブリンがいると考えるのが妥当だな」
「よし、お前は王国に戻り、第一騎士団と、
王宮魔導士たちを呼んで来い、総力戦になるとな」
「俺たちは、ここで魔物たちが出てこないように待機、
万が一出てきた場合は、殲滅戦をする」
「隊長、中の隊員を助けに行かなくて良いのですか」
「絶叫が聞こえたのは、人の声、ゴブリン軍団相手に5人では持つまい」
「まずは、王都市民の安全を第一に考えるんだ」
なんてことだ、こんな王都の近くに、
ゴブリンが巣を造るのが、今まで分らなかったなんて。