200 英張偉
そんな中、おじさんがモルゴン自治団に捕まったと言う情報が流れてきた。
僕は、なんとバカな政府だと思った、しかもモンスターを人質にとって、
協会に援軍要請をしたというから、呆れてものが言えない。
まあ、おじさんの偽装を見抜けなかった訳だからしょうがないか・・・。
やはりというか、協会から救助要員が来て、おじさんは救助されたらしい。
これで、このモルゴンは完全に協会に反目してしまい、しばらくはジリ貧だろう。
と思ったが、そこへまさかの独立宣言! 本当に何を考えているのかわからない。
しかも、戦争は負けてしまい、孤児院にも盗賊のごとき中央政府がやって来て、
金目のものは、ごっそり持っていかれた。
もうこれで、だめかと思っていたら、突如変な男が現れた、
その男は、僕たちに食事を与え、ここに残るか、俺と一緒に来るかの2択をしてきた、
だが、他国への道は封鎖され、実質残るの1択しかない。
院長先生以下、移住を希望したら、その男はそれをのんだ。
なんと、その男はダンジョンマスターだったのである。
不可能が可能になり、僕たちは、セブンスターダンジョンという新天地に降り立った。
★ ★ ★
晩御飯の歓迎会が終わってから、 モルゴンの子供たちは俺に挨拶に来てくれた。
みんな、口々におしいかったです、ご馳走様でしたと言ってきた、教育が出来てるなあ。
ひとり、妙なことを言う子供がいた。
「とてもおしいかったです、ご馳走様でした、
ダンジョンのおじさんにも食べさせたかったです」
ん? ダンジョンのおじさんて、クンリョウのことか?
「ダンジョンのおじさんて、aモルゴンダンジョンのおじさんか?」
「ええ、なんか捕まっちゃったらしく、その後は行方不明で・・・」
「孤児院にも、寄付してもらっていたので、食べさせてあげたかったと」
へえ?クンリョウのやつ、まんざら悪いやつではないんだな。
「君の名は」
「英張偉と言います」
「覚えておこう」