188 2人の悪巧み
協会視点
「理事長、来てよかったですね、まさかこんなに接待してくれるとは思いませんでしたよ」
「料理も最高、お酒も最高、あの噴水とかいうのも最高、まさに生きていて良かったですよ」
「そうね肉はとろけるように柔らかかったし、魚は全然生臭くないし」
「甘味のデザートは当然美味しいし、何よりあのお湯に浸かる風呂?」
「あれはいいわ、長年の疲れが全部流されていく感じで・・」
「そうですね、あの黄金風呂ですか? あんなの王宮にさえないですよ」
「協会にもあんなのあったら、職員も喜ぶでしょうね・・はあ」
「星野さんて、本当に何者なんでしょうね?」
ドラゴン・ヨン、クンリョウ視点
「いやー、ここに来て驚くことばかりじゃわい、もう驚きすぎて疲れたわ」
「ところでヨンさんよ、なんでいっしょに来てくれたんだ?」
「私は、基本的には諦観者、したがって庶民の生活を見るのも、また勤め」
「でもよう、ここ庶民というより、王族、いや王族より上の生活見てどうすんだ」
「俺は、王侯貴族の料理食べたことないが、料理も絶対に王族より上だと思うぜ」
「う・・・」
「あのマスター、帰りにお土産くれるかなあ、
うちのゴボちゃんにも、お土産持って帰らないと可哀想だよな」
「ヨンさんも、ロンさんにお土産持って帰らないと、いかんのじゃないか?」
「それはそうだが、こちらからお土産が欲しいとは言えまい」
★ ★ ★
そのころの、ドラゴンロン。
「くそ、ダンジョンの難易度上げようと思って、
改装している時に、あいつのところ行くことはないだろ・・・」
「お土産に、デザート欲しいと言っといたけど、ちゃんと持ってたきてくれるのかな?」
「ちょっと不安だけど、楽しみに待っていよう・・・