167 勇者の首の値段
冒険者たちは、ファン・ゴンの会議室に連れてこられた。
「ようこそ来られた、私がファン・ゴン自衛団騎士団長、コスタス・マノラスである」
「で、今回は勇者の首を上げられたとか」
「そうだぜ、この中に入っている、俺達は早く賞金が欲しいんだ」
「そうか、それは大儀であったな、実は困ったことがあってな」
「勇者が、逃亡する際に、ファン・ゴンの宝物庫から、金品を盗み出して行ったのだ」
(勿論嘘、勇者に罪を被せたいだけ)
「それで、いま急には金の用意が出来ないのだ」
「そこで相談なのだが、それらの金品を回収してもらえれば」
「賞金の他に、上乗せで金を払おう」
明日は猫まんまの冒険者たちは、顔を見合わせた。
「おい、そういえば勇者、鎧とか着ていなかったよな」
「持っていたのは、この剣だけだったし」
「おい、もしその金品持ってきたら、どの位出してくれるんだ」
「もし仮に全部戻ってくれば、100ダンジョンインゴッド払おう」
「おい、こいつは戻って勇者の宿とか家捜しするしかねえ」
「あいつ、自分の子供にも容赦なかったし、盗みもやってたのかよ」
「わかった、これから持ってくるから、当座の資金が欲しい」
「勇者の首はじゃまだろ、それを賞金の一部として預かろう」
「当座の資金として、2ダンジョンインゴッドを渡そう」
「残りは、金品を見てから決めよう」
明日は猫まんまの冒険者たちは、金を受け取ると、
逃げ帰るように隣国に帰っていった。