156 勇者の子孫
俺たち、誰が呼んだか勇者子孫12人集は、今ファン・ゴンに向かっている。
俺達は、全員時限つき奴隷紋を背負っている。
「バカ親父のせいで、くそ」 「絶対見つけ出して、ぶっ殺してやる」
「だいたい普通の親なら、自分の命はいい、子供だけは助けてくれだろ」
「愚痴ってもしょうがない、道を急ごう」
「魔王たちが、どの位の魔石持っているか分らないが、そう長くはないだろう」
「俺たち以外にも、漁夫の利を狙っているやつはいるはずだ」
「親父が見つかれば、優先して親父をぶっ殺して」
「見つからなければ、魔王の消耗を狙うでいいだろう」
道を急いだ為、脱落者が出た、5歳の男の子と6歳の女の子である、
女の子は、「私をおぶっていきなさい」と言ったが、
俺達は、無視して現在は10人である。
なんとか、ファン・ゴンの町まで辿り着いた、俺達は驚愕した。
「何? もう魔王たちはいない?」
「ファン・ゴンのダンジョンは、もぬけの殻」
「ダンジョン協会なら知っているだろうが、絶対教えてはくれないだろう」
「ち、これで親父を探すしか、手が無くなっちまった」
「たぶん、隣国の情婦館あたりにでも、しけこんでいるんだろう」
「奴と剣の属性は聖属性、同じ血を引く俺達なら、近くまでいけば波動を感じるはずだ」
こうして勇者子孫10人は、隣国へと旅立った。