155 再び協会へ
俺は、領主様に散々怒られた。
「本当に大丈夫なのか」とか「人を食べたりしないのか」とか。
俺は、他のダンジョンもモンスターたちとはうまくやってますよとか、
町からは離れているから大丈夫ですと、説得した。
さて。そろそろ協会の方へも後始末の報告をしに行かないとまずいな。
ダンジョンコアに、協会とセルゲイさんから連絡が来ていた。
セルゲイさんからの連絡は、ポンシェとは相当仲が悪かったらしく、
よくやってくれた、ありがとうと感謝の言葉だった。
協会の方は、感謝のささやかなる祝賀をするので、ぜひ来てくれとのことだった。
俺は事後報告もあるので、協会に○時に行きますと連絡を入れておいた。
協会に行くと、総出で出迎えられ、パーティ会場が設けられていた。
バリビューンさんの挨拶から始まり、料理とエールが運ばれてきた。
「ん、サンドイッチとカステラ? それにエール?」
「ちょっと待て、これ元は俺のじゃないか」
俺は、ダブラスさんに愚痴を言うと。
「こんな田舎の山奥では、これでもご馳走なんですよ」
折角がんばってきたのに、うちのモンスター以下はちょっと・・、
俺の頭の中のどこかのネジがはずれた。
「じゃあ、俺がもっと旨いもの食わしてやる」「そこを空けろ」
そこからが大変だった、ローストビーフやらローストポーク、
サラダ、スープからジョッキに入ったビール、ワイン(廉価版)まで出してやった。
もちろん、いくら丼、鰹節のせも出してやった。
会場は、歓喜の声で溢れかえって、盛大に盛り上がった。
あれ俺は、クライアントとして来た筈なのに、何でホストしてんだ。
まあ、これを機会に仕事してくれると・・無理だな、おねだりが増えるだけだな・・。
後でダブラスさんに、何でカステラなのかを聞いたら、
40種類の中で、これが一番量があるからと言われた。
あ、そうか福砂○の1号は、1個で10切れ入っているからな。
俺は、ファン・ゴンの事後報告をして、ホームに戻ることにした。
バリビューンさんからは、ぜひまた来てくれと嘆願をされた。