143 ポンシェの狼狽
「ポンシェ様大変です、マナ、マナが・・」
「ダンジョンコアのマナの残量がゼロになりました」
「ん。何かの間違いではないのか?」
「いえ間違いではありません、このままだとポンシェダンジョンのモンスターが離反します」
「早急に、魔石を溶かして、マナを補充しないと大変な事になります」
「原因を突き止めろ」
「どうやら原因は、ファン・ゴンダンジョンにあるみたいです」
「あちらのコアに、ものすごい量のマナが吸い取られています」
「ラン・スウのやつに連絡を取れ、たくしょうがないやつだ」
「さっきから連絡を取っているのですが、反応がありません」
「とりあえず、魔石を解石して、マナを補充」
「原因調査のため、そうだなツーチェお前、
ファン・ゴンダンジョンに行って様子を見て来い」
「わかりました」
四天王の一人、ツーチェは、転送魔法陣により、ファン・ゴンに向かった。
転送先で見たものは、弱りきったラン・スウと異様なオーラを放つモンスターだった。
やばいと思った、ツーチェは、再び転送魔法陣を作動、ポンシェに戻ってきた。
「ポンシェ様大変でございます、どこかのモンスターにラン・スウが監禁されております」
「どこの、どんなモンスターだかわかるか?」
「見かけたことがない、オークとミノタウロスでした」
「モンスター大図鑑を見ればわかるかと・・」
モンスター大図鑑を見たツーチェは絶句していた。
「そんな馬鹿な、ありえない・・・」
「どうした、言ってみろ」
「はい、オークはオークキング、そしてミノタウロスはテラミノタウロスです」
「なに・・テラミノタウロスといえば、ドラガンダンジョンのラスボスじゃないか、
協会め、ロンに頼んで出してもらったのか?」 「本気で潰しにきやがった」
「打てる手は2つ、こちらのダンジョンコアを破壊するか、
向こうのダンジョンコアを破壊するしかない」
「道理で、協会が出血還元大奉仕とか言ってくるわけだ、くそ」
「こりゃ教会と国に全面協力を頼まないと駄目だな、そうそうに連絡を取るように」
こうしてポンシェダンジョンVS協会の第一ラウンドのゴングは鳴った。