131 本家と分家
話は少し戻って、ポンシェダンジョンマスター。
まだ、時間があるとはいえ協会に、新規ダンジョン申請だけはしておくか。
テレポートに使う魔石は勿体無いが、必要経費だ。
こうしてポンシェはダンジョン協会に行った。
「あらポンシェさん、いらっしゃい、本日はどの様なご用件ですか?」
「新規ダンジョンの申請に来た」
「新規ダンジョン? 今年の分はもう終了してますよ」
「分家の申請じゃないんですか?」
「ああ、そうだったな、なんせ10年ぶりだからな、分家の申請を頼む」
「はい、ではこちらが分家申請書になります、サインお願いしますね」
「それでダンジョンコアですが、サブマスターが触ると登録するようにして、
そちらのダンジョンに送りますね、絶対に他の方が触らないでくださいね」
「うむ、わかっておる」
「で、どちらに分家作るのですか?」
「ファン・ゴンだ」
「ファン・ゴンですか? あそこを攻めるとなると戦力相当いるのでわ?」
「そうなんだが、しかたがない」
「それでしたら、こちらも好都合、実はマルコのギルメンが、
弱いモンスターしか狩ってくれないんですよ」
「上位モンスターを、今回は下位モンスターと同じ、
ダンジョンポイントでお出ししますので、いかがでしょうか?」
「それは願ってもないことだが」
「但し、ご希望にできるだけ沿うようにしますが、取ってくる方があの方ですから」
「うむ、それもわかっておる、後は、よろしく頼む」
「でわ、注文の日時決まり次第、早急に遅らせてもらいます」
こうして、ダンジョン協会とポンシェの会合は終わった。