106 オセロ
俺たちが、美食に堪能していたころ、
子供たちが端の方で勝った負けたとか騒いでいた。
ちょっと気になって、聞いてみたら、なんでもゲームとかいう遊戯をやっていて、
勝ち負けを争っているようである。
おじさんたちもやってみる? 簡単なのがいいかな?
おじさん、オセロやってみる?
「オセロ?」
この白と黒の石を交互に打ちながら、相手の石を自分の石で挟むことによって、
自分の石へと換えていくんだ、最終的に自分の石が多ければ勝ち。
「へえ、面白そうだな、やってみるか」
実際やってみた楊旭は、連戦連敗であった。
「なんかうちの国の囲碁に似ているな?」
「え、おじさん囲碁できるの?」
「ああ、できるけど、碁盤も碁石もないからなあ」
「あ、それならあるよ、こっちこっち」
連れて行かれた先に、立派な碁盤と碁石があった。
「うそ、なんでこんなど田舎に、碁盤があるんだ?」
「本当は、石を囲って遊ぶらしいんだけど」
「僕たちには、難しいからって、五目並べしか教えてくれないんだ」
ここでダンマスから声がかかった。
「大変盛り上がっているところ申し訳ないんですけど、この後の予定をいいですか?」
「ああ」
「もうだいぶ遅くなってきたので、アレーナ町まで戻るのはやめた方が良いと思います」
「それでこの後、だいたい2時間後に夕食になります」
「さっき食べたばかりであまり入らないと思いますが」
「夕食には、酒も出す予定です、ただし貴重品なので少量ですが・・」
「おお酒もあるのか、で宿泊費は幾ら位だ」
「今回は、初めてのお客様ということで、無料でけっこうですよ」
「タダ?」
「夕食後は、7っ星ホテルに泊まってもらいます」
「ご案内は、俺と獣人2人になります」
「ミーシャに任せるにゃ」
何かすごいところに来たと、メンタンピンのメンバーは思った。