39 Misumi in Wonderland 鏡の国の美澄 その4
「どこだ……、どこにいる」
あれからどれくらい経ったのだろう。随分と走った気もするが、ミラーハウスの中がそんなに広いはずがない。おそらくは、5分にも満たない時間のはずだ。
だが、まるで永遠にも感じる時間を駆けた気がする。
息も切れ切れになっていた俺だったが、その甲斐あってようやく見つけたのだ。地面に座り込み、俺に背を向けてすすり泣く美澄ちゃんの姿を。
「美澄ちゃんっ!」
慌てて駆け寄るが、伸ばした手に触れたのは固い鏡の感触。違う、これは鏡に映る偽物だ。ホンモノはあの鏡に映る……。違う?こっちの鏡か?
いや、そもそもこれは本当に美澄ちゃんなのか……?
伸ばせど伸ばせど触れることのできない不安の最中、不意に先ほどの美澄ちゃんの言葉が頭をよぎる。
そうだ、助け出した女の子が本当に美澄ちゃんとだという保証がどこにある?もしかしたらそれは美澄ちゃんの形をした『ナニか』で、我がまま一つ言わずに従順に家族の言うことを聞くとても良い子で……。
瞬間、背筋に走る寒いものを慌てて振り払う。そうだ、今はそんなことを考えて疑心暗鬼になるべきではない。それこそこの怪異の思うツボではないのか。
「後ろ……、いや、横か?どこだ、美澄ちゃん!美澄ちゃん、返事をして!!」
「マ……マ……?お姉ちゃん!?」
その時、俺が鏡にぶつかりたてた音と、叫び声に気付いたのだろう。鏡の中でうつむきすすり泣いていた美澄ちゃんが、一斉にこちらに振り返る。
「美澄ちゃん!良かった。無事だったんだね。ほら、こんな所早く出て、ウチに帰ろ……え……?美澄……ちゃん!?」
驚きのあまり、俺は二の句が継げなかった。そこにいるのは、確かに美澄ちゃんだ。いや、美澄ちゃんのはずだ。
振り向いた女の子は、間違いなく美澄ちゃんだ。だが、違和感を感じた理由、それは……。
「ちい……さい……?」
そこにいたのは、どう見ても5~6歳くらいの少女だったのだ。
「み、美澄ちゃん……だよ……ね?ほ、ほら、迎えに来たよ。早くここを出て、一緒に帰ろう」
だが俺が手を伸ばした瞬間、鏡の中の美澄ちゃんは怯えた顔をし、一斉にビクリと身をのけぞらせる。
「いやぁっ!しらないおじさんがいるよ!ママ、ママどこ!?おねえちゃん!?すみれおねえちゃん!?なずなおねえちゃん!!」
「美澄……ちゃん?どうしたの、ほら、俺だよ、鬼一だよ!」
「いやぁぁっ!おじさんが、おとこのひとが……、ヘンな目で……。たすけて!ママぁっ!!」
泣き叫ぶ美澄ちゃんに、それ以上足を踏み出すことができなかった。なぜかはわからないが、小さくなったことで俺のことを忘れてしまったのだろうか?
そんな美澄ちゃんを呆然と見ていた俺だったが、少しばかり妙なことに気付く。
初めは俺を怖がっているのかと思っていたが、美澄ちゃんの目は俺を見据えながらも、同時にどこか遠くを見ている。
その時になって俺は気付く。鏡に映る、もやもやとした黒い影のようなモノを。そして、美澄ちゃんの態度の意味を……。
「トラウマ……。まさか……」
そうだ。この年頃の美澄ちゃんは、あの変態男に毒牙にかけられようとしていたはずだ。この怯え方を見るかぎり、おそらくだが記憶や精神状態が当時にまでが逆行しているのではないか。だからこそ、大人の男に見える俺に対して怯えているのでは……。
ならば、この現象を起こしているのはやはりあの男なのか?あの時感じた嫌な気配だって、アイツの醸し出す雰囲気にそっくりだった。だけど、アイツは正真正銘人間だったし、こんなことができるはずがない。
だが、不可思議な現象が起きているのは確かだ。それに、鏡の中を飛び交うように移動する黒い影。この現状を打破するには……。
一か八か、鏡を叩き壊せば影を倒せ、ここから脱出できるのではないか。
そうだ……、そうだよ。フェンリルさんの言葉を受けて過剰に心配しているだけで、俺にだって悪いアヤカシを倒すことくらい……。
だいたい貉だって、すばしっこいだけでたいした相手じゃなかったじゃないか。それにもしもこの影があの男だったなら、そもそも俺の片腕で捻り殺せるくらいの優男だったじゃないか……。
そうだ、美澄ちゃんを助けるためにも、迷ってる場合じゃない! 俺は拳を握りしめる。
そして……。
「………………っぁっ!!ぐうぅっ…………」
鈍い衝撃とともに、俺の鼻からは生暖かい雫が流れ落ち、床に赤い染みを作る。
「痛ってー……。ハハ、自分で自分のツラを殴るなんて初めての経験だけど、案外効くもんだな。けど、目が覚めたぜ。今俺のするべきことは、そんなことじゃねえよなぁ。悪りぃがどこの誰ともわからねえ、コソコソ隠れて動き回るしか脳のねえ名無しの権兵衛の相手なんざしてる暇はねえんだよ!」
ジンジンと響く頬の痛さに、もう少し手加減してぶん殴ればよかったと思う。だが、これくらいしなければ冷静さを取り戻せなかったかもしれない。
そうだ、怖がられたって嫌われたってかまわない。今の俺の使命は、この子をこの世界から助け出すことなのだ。俺は円城家で唯一の男だし、そのためにここに来たのだ。それはけっして、あの時のような後ろ向きな思いではない。自らの意志で家族を、この子たちを守ると決めたんだ!
「たすけて……、たすけてよパパァ!」
「いやぁぁぁっ。ママぁ!どこぉ!?」
「おねえちゃん!すみれおねえちゃぁぁぁん!」
「なずなおねえちゃん!たすけてよぉ!!」
だが、手を伸ばせど伸ばせど触れるのは固い鏡の感触。鏡に映る美澄ちゃんは、一様に怯えた表情で恐怖の叫び声をあげる。
「ちくしょう、どれだよ!?どれが本物の美澄ちゃんなんだよ!」
だが、焦れば焦るほど美澄ちゃんの顔には怯えが浮かび、泣き叫ぶ声は大きくなって行く。
『例えばね、鏡に映る美澄は全部偽物で、ホンモノは鏡に映らない美澄だけなの』
そんな中、唐突に美澄ちゃんの言葉が思い出される。
そうだ。美澄ちゃんはそうヒントをくれたじゃねえか。あれはきっと、何か予感があったんだ。そして、なにがあっても自分を助けてくれるって、俺を信じてくれたんだ。
そしてその時になって俺は気付く。怯え、泣き叫ぶ美澄ちゃんたちが一様に俺から目を逸らす中、ただ一人だけ真っ直ぐに俺を見る美澄ちゃんがいることに。そしてその美澄ちゃんだけが、周りの鏡に映っていないことに……。
「美澄ちゃん!」
俺は真っ直ぐにその美澄ちゃんに向かう。何度も何度も鏡にぶつかり、頭をぶつけ、転び、腕をすりむいても、ひたすらに本物と信じた美澄ちゃんに向かい突き進む。
「いやぁぁぁっ!こないで!たすけてぇ、パパぁっ!!」
怯えられても、諦めずに何度も何度も美澄ちゃんに手を伸ばす。
何度手を伸ばしたのかわからない、そして、勢いよく鏡にぶつけ、痛みで感覚のなくなった指についに温かいものが触れる。
「美澄ちゃんっ!」
瞬間、ガラスの割れるような、耳をつんざく悲鳴のような甲高い音が聞こえた。影は俺を、美澄ちゃんから引き剥がそうとしているのだろうか。体を、髪を、強烈な力で引っ張られるような感覚だ。
それでも離れない俺に業を煮やしたのだろうか。今度は体中に突き刺さるような痛みが走る。
俺はとっさに、庇うように美澄ちゃんを抱きしめる。
「いやぁぁぁっ!くろいのが、おとこのひとが……、パパ……パパァっ!!」
「大丈夫!大丈夫だから!!心配しなくても、俺が君を守るから一緒に帰ろう。俺はパパの替わりにはなれないけど、兄貴として……、家族として絶対に君を守るから!華澄さんと澄麗さんと、那澄菜の待ってるあの温かい家に帰ろう!!」
パニック状態になったのか、俺の腕の中で暴れる美澄ちゃんを強く抱きしめる。引っかかれ、噛みつかれ、体中がヒリヒリと痛む。だが、離すわけにはいかない。この子を守り、絶対に家族の元へ帰すのだ。
俺を背後から突き刺すような感覚はさらに強くなる。このままではマズイ。俺は意を決し、美澄ちゃんを抱えたまま走り出そうとする。
けれど、あまりの痛みに立ち上がることができない。俺は失いそうな意識の中で思う。せめて、せめて美澄ちゃんだけは……。
だが、それも限界に近い。しかし、美澄ちゃんを残し倒れるわけにはいかない。薄れそうな意識を必死に保っていたその時だった……。
「……うぐぁっっっ!?」
突如として、ミラーハウスの鏡が全て割れたのではないかと思うほどの爆音が響き渡る。
そして次の瞬間、不意に体が軽くなったような感覚がする。それと同時に、刺すような痛みは嘘のように消え失せていた。
やがて、腕の中の美澄ちゃんの力が抜ける。そして……。
「……パ……パ……?キー……お兄……ちゃ……ん……?」
「…………お帰り、美澄ちゃん……」
俺の腕の中にいたのは、姿形も元へと戻っていた美澄ちゃんだった。
☆ ☆ ☆
「やれやれ、こんな所でやらかすとは……。あのですね、いくら未練や恨みつらみがあるとはいえ、少しは周りの迷惑も考え……って、俺の話を理解してます?と言っても、それができないからこそ、アヤカシたる所以なんでしょうけどね」
鬼一が美澄を抱きしめる少し前、誰もいなくなったと思われていたミラーハウスの中に、一人の青年が立っていた。
歳の頃は30歳手前くらいか。いや、落ち着いた雰囲気が見た目の年齢押し上げているだけで、良く見れば20代半ばくらいだろう。やや長めの黒髪をした、真面目で利発そうな青年である
鬼一たちと同じく、怪異現象に巻き込まれパニックを起こしているかと思えば、存外に涼しい顔で鏡の中の黒い影に話しかけている。
「先ほど見たかぎりじゃ、鬼とはいえ邪気は感じなかったし、真面目そうな子でしたよ?、しかも女の子の方はまだ子供だ。あんな小さな子たちに、何の恨み……。いや、あるのは執着ですか?むしろ、貴方の方から強烈な邪気を感じますしね。いずれにせよ、何もしないうちに返ってくれませんか?」
傍から見ればブツブツとひとり言を呟いているだけの青年に、当然ながら鏡からの返事はない。それどころか、影はまるで青年を威嚇するかのように、大小さまざまな形へと変化している。
「おや?貴方……」
そこで青年は、何やら怪訝な顔をする。
「死霊の類かと思ったら、『生霊』ですか。いや、俺も子供の頃からのこの仕事は長いですけど、実物は初めて見ましたよ。なら話は早い。まだ生ある人ならば、俺の言葉は理解できますよね?『人を呪わば穴二つ掘れ』、聞いたことありませんか?人を呪えば、自分にも相応の報いが返ってくるってことです。恨みから生まれる生霊ってのは、呪詛と同じなんですよ」
青年の言葉を理解しているのかいないのか、影は形を変え続ける。一方で、青年はそんなことなど意に介さない様子で、気楽に影に語りかける。
「呪詛返しって聞いたことありませんか?ほら、貴方も漫画や小説を読んだり、ドラマや映画くらい見るでしょう。昔話でもいいですが、その中で出てきませんでしたか?人に呪いをかけたり恨んで不幸せを願った人が、失敗して手ひどい目に遭うのを。もっとも、昔話は教訓のようなものなんで、かなり脚色が入ってるんですけどね。でも、今の貴方の存在は呪詛そのものなんですよ。人に返されれば、貴方の本体にどんな危害が及ぶかわかりませんよ。だからホラ、今なら呪詛返しも70%バーゲンくらいの返却率で済むかもしれませんし。な~んて……」
だが、青年の言葉にも闇はその暗さをより深くし、ザワザワと嫌な気配を強めて行く。
「…………。ちょっと寒かったですかね……。いや、昔からユーモアのセンスは無いって言われるんですが……。でも仕方ないじゃないですか。俺が生まれ育ったのは山奥の特殊な環境だし、友達だってアヤカシくらいしかいなかったんですよ」
青年なりの気遣いなのだろうか。気さくに話しかけたつもりのようだったが、影は攻撃的な気配を緩める様子はない。
「う~ん、やっぱり理解してくれませんか。それとも俺の説得が下手なのか……。ま、そんな簡単に執着を捨てきれるんなら、そもそもそんな『生霊』には成ってないでしょうしね。難しいですね、人の業ってのは。いや、愛憎の感情は人もアヤカシも変わるものではないか……」
周りからは、相変わらず青年がひとり言を呟いているようにしか見えない。だがそこに確実に何かが潜んでいる証拠に、青年の言葉が進むたびにザワザワと嫌な気配が広がっていく。
それはまるで、自分を説き伏せようとする青年の態度に怒り、憎しみ、威嚇するかのように……。
「とりあえず、最後のお願いです。まだ間に合いますから、執着を捨てて自分の意志で戻ってください。でなければ本当に手遅れになりますし、貴方の体がどうなるかわかりませんよ」
青年は穏やかな顔で、平然と物騒なことを言ってのける。だが、その言葉を受け空間はさらにざわめき始める。
不意に、悲鳴のような叫び声のような甲高い音が聞こえる。
そして、青年の周りの鏡が急速に黒く塗りつぶされていく。それはギシギシと、ザワザワと音を立てながら、青年を闇に飲み込むように……。
「彼らに危害を加えだすとは……。交渉決裂とは残念です。それにこの様子では、あなたはどんどんと周りを飲み込み、闇を肥大化させていくでしょう。仕方ありません……。ま、ウチの妻はこういう一銭にもならない仕事にも寛容ですしね。というか、むしろ進んで首を突っ込むほどに……。ホント、もしもあの時にリルさんを選んでたら、タダ働きをしたなんて知られたらどれほどの愚痴を言い続けられてたか……。そういう意味じゃ、ママを選んだ俺がどれほど幸せかって……。あ、別に惚気ってわけじゃないですよ。まあ、幸せには違いないんですけどね。そういやウチの息子なんて、俺の式を嫁にするとか言い出して……。しかもクーコ……、あ、式もまんざらじゃない様子ですし。いや、最近の子はマセてるというか進んでるというか……。ああ、息子は別にいいんですよ。むしろ風華……、娘がそんなことを言い出したら、どうしようかと……」
なんだか脱線していた話だったが、不意に言葉を切ると穏やかだった青年の雰囲気が一変する。
「時間もないし、人に危害を加えた以上は見過ごせません。貴方に恨みはありませんが、不思議、怪し、妖怪、幽霊、この世の不可思議困り事、猫猫飯店店主『銀華』の名にかけて、そして我が『御門』の誇りをもって、万事解決してみせましょう」
暗闇に向かい憐れむような目を向けると、青年は懐から紙切れを取り出し、わずかな口の動きで何かを唱える。
「ここから先は、俺にもどうにもできません。どんな呪詛返しが起きるかはわかりませんが、せめて命にかかわるものでないことを祈ります。そして願わくば、貴方が今後の人生で十分に反省できる機会を得られますように」
言い終わると、青年はわずかな動きで紙切れを宙に投げる。ただの紙切れであるはずのそれは、通常ならば空気の抵抗を受け、碌に進まないうちにひらひらと舞いながら地面へと落ちて行くはずだ。
だが、そうはならなかった。
不思議なことに、薄い紙切れであるはずのそれは、まるで無重力状態の中を進んでいくように真っ直ぐに鏡の中の闇へと向かっていったのだ。
それは吸い込まれるように、今にも青年を飲み込もうとしている闇の中へと消えて行く。そして……。
『パキィィィィィィィィィィィィィィン!!』
辺りに何百枚もの鏡が一斉に割れるような轟音が響き渡り、同時に耳を塞ぎたくなるような甲高い悲鳴のようなものが聞こえる。
だが、それも一瞬のことだ。後に広がるのは、先ほどまで見えていた、一面に鏡が張られたミラーハウスの景色。割れた鏡や人の姿など、どこにも見当たらなかった。
「あの子たちは……。ああ、囚われた世界から戻れたようだな。よかった。さて、こっちは……」
キョロキョロと辺りを見回す青年の元に、やがて元気な声が聞こえてくる。
「パパ!どこ行ってたんだよ!」
駆け寄ってきたのは、小学校に上がったばかりだろうか。低学年くらいの男の子と、その子の傍らに寄り添うように付き従う、小紋の着物を着た16、7歳くらいの美しい少女だった。
男の子の見た目は父親を小さくしたようにそっくりだが、温厚そうな父親とは反対に、隠しきれない活発さをその瞳に持っている。
一方の少女はと言えば、驚くほどの美しさである。しかしながら頭上に生えた狐耳に純白の髪、その髪に勝るとも劣らない白く透き通った肌、そして燃えるような深紅の瞳を見れば、人ではないのは一目瞭然だった。
「ごめんごめん。ちょっと迷子になっちゃった」
「うげ……。オトナのくせにニブいんだから。はずかしいからやめてよね」
「ハハハ、気を付けるよ」
「緋色様、今のは……。困ります。何度も言っているように、緋色様や風太様に害成すモノであれば、私をすぐに呼んでいただかなければ!む、むろん緋色様のお力は疑うべきもありません!ですが……。今だってそうです。風華様には奥様がついておられますが、離れた隙に万が一のことがあっては……!」
爽やかに笑う青年とは対照的に、少女は咎めるような口調だ。それは、どちらが年上かわからぬほどに。
「ああ、すまない。でも大丈夫だよ。それよりも、風太たちを守ってくれていてありがとう」
その言葉を受けた瞬間、少女の白磁のような顔が一瞬で桜色に染まる。
「ななっ……!ひ、緋色様が私に礼など……、なんと恐れ多い……。もったいのうございます!それに、風太様をお守りするのは当たり前です!!風太様は、私の将来のだ、だだ……、旦……那様……となる、お方……でで、です……から……。そっ、それに奥様は義母に、風華様は義妹に……」
「もう、なにしてるの?ほら、ママと『ふーか』がそとでまってるよ。こっちが出口なんだよ、ぼくしってるもん!ほら、パパも『くーこ』もはやくいこーよ!」
息子に手を引かれて行く青年は、一度だけちらりと背後を振り返る。そして、中にいる鬼と少女のことが見えているかのように、少しだけ笑ったのだった。
ようやく真打?登場です。もっとも、今作の主役は彼ではないので、出番は少ない予定です。彼が誰なのか気になる方は……、しつこいので宣伝はやめておきます。もっとも、今読み返すと未熟さゆえに直したいところが満載です。というか、今でも未熟なんですけどね……。美澄編、次回終了です。煽り文句をつけるなら、『あの男』の運命やいかに!?ってところでしょうか。




