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19/19

誘拐

いやぁ遅れました。


ハーメルンで二次創作書いてたり他のを読んでたら気づいたら年が明けてた


明けましておめでとうございます!



朝、起きるとスベスベでもちもちな何かが頬にあたりサラサラとしたものが鼻腔をくすぐる感覚、とてももどかしい感覚に襲われた


「ふぁ、んんっつ」


寝ぼけた頭を覚まそうと、微睡みと鼻のかゆみから逃げようと伸びをして、寝起きの頭で原因を探した。


・・・すると思いのほか早く原因は見つかった。


「むふぅ~おねえちゃんいい匂い~肌スベスベのもちもち~」


すぐ隣で私を抱き枕にしながらっ私に顔を擦り付けて匂いや感触を楽しんでいるかわいい妹のアンリがいた



「えーと・・・アンリ・・・おはよう」


可愛いし、このくらいで怒るわけにもいかず、悩んだ末出てきた言葉は、戸惑いを隠せないままのあいさつだった



(ううぅぅ、悩んだ結果がただのあいさつとか・・・・止めようとは思っているのに、なんかつい、許しちゃうんだよなー・・・アンリもただの子供じゃないし流石にわきまえる所は、わきまえられるだろうから・・・まあいいか)


「ニヘヘ~」


セレネはう~う~百面相した後、思考放棄したかのように急にすっきりした表情をした後。そのままアンリを撫で始めた


少しして、メイド長のアンジェさんとフィラさんが傍らにみい覚えのないメイド服を着た少女を二人連れて起こしにきた。一人は黒髪、もう一人は茶髪で、見た目は大体十代前半・・・おそらく新しく入った見習いの娘かな。



「おはようございます。セレネ様、アンリ様。」


そう言えば今日、お母様二人は王都の婦人会だったけ?そんな事を考えながら返事を返す


「おはよう」


「お身体の方はいかがでしょうか?」


「まあ、かなり楽になったよ」


「そうですか、それは良かったです。今回はお二人のお付きになる新しいメイドの紹介と顔合わせの為に参りました」


そういうとアンジェさんは少女たちの背中をトンと押して自己紹介を促す。


緊張のせいか少し間があったが黒髪の娘が先に一歩前へ出てゆっくりと話し出した


「これからセレネ様をお世話させていただきます、見習いメイドのサーシャです」


サーシャさんの特徴としては黒髪で、冷静で落ち着いた雰囲気ので真面目そうな娘だった


「・・・」


俺のお世話と聞いたとき、アンリの機嫌は悪くなり、なんかサーシャとアンジェさんの事を睨んでいる


その視線が生み出す圧力のせいでもう一人の娘が怯えと緊張で喋れいない。


するともう一人の茶髪よ娘が覚悟を決め、カチカチに緊張しながらもしゃべり始めた


「わっ、私はっ、アンリ様のお世話をさせていただきますっ、リーリアでーーー」


不機嫌なアンリがまだ途中の所で遮る


「ーーー私達自分の事は出来るからメイドはいらない」


「そうは行きません、学校生活とか他にもこれからは色々必要になるし、貴族としての面子にも関わりますので」


アンリの不機嫌や、威圧感を隠さない言葉に対してアンジェさんは冷静に正論でで返した。それによりアンリはより怒りがたまったのか、アンリからはついに殺気まで漏れ出したせいでリーリアちゃんが完全に怯えちゃっていた。


サーシャさんも一見大丈夫そうだが足の方を見ると、生まれたての小鹿のように足が震えていた



「はーい、ストップ~」


そう言い私はアンリの頭に優しくチョップをする。



アンリはこっちを見るなり、何か言いたそうに、軽く睨んできた


「はあ、アンリ。一応私達は貴族だしそれ以外の事をやり、これにお金を使うことでお金をを回さないとなの。それにこれって主に学校での身の回りのお世話だよ?別にすべてをメイドに任せる訳じゃ無いじゃん?それにこれからは自由時間が増えるよ?」


そうだよね?とアンジェさんにウィンクを送ると、意味を察してくれたアンジェさんは



「概ねその通りです。・・自由時間が増えるかは、お二人次第でしょうが」


すると一応納得し、自分の中に飲み込めたアンリは渋々と言った感じでうーうー軽く唸りながら話す



「うぅぅ~ーっ!!!・・・はぁ、わかったよ」




その声でアンジェさんたちは笑みが増し、新人の二人は緊張の糸が解けたのか表情が柔らかくなり、力が抜けたのか、ストンと床にへたり込んでいた



そりゃあまだまだ子供の女の子だもん。流石に怖いよね?・・・本当よく泣くのを我慢したと思うよ。

そしてそれを察してか、アンジェさんたちも特に二人を注意することはなかった。


と、そんな事を考えていたせいか、気付いたら二人の頭を撫でていた



「ああぁぁっっつつ!!!」



アンリの慟哭のような叫びが部屋に響いた


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「さて、お姉ちゃん何か言い訳は?」



「いや、これは違うんだ。あの威圧感でもメイドとして震えながらも泣かずに頑張っているのを見たらなんかね?気付いたら二人の頭をよく頑張ったね?って撫でてたの?」


「・・・」



「えっと、アンリさん?」



私は土下座しながらそう言いつつさっきからアンリが黙ったままなのが気になり恐る恐る顔をあげる。


すると、涙目のままプルプルと体を震わせているアンリがいた。

私は感情や衝動の赴くがままにアンリを抱き締める



「ごめんね?小学生の頃さ、雨の日に水溜まりではしゃいでこけた時さ、我慢して泣かなかった時とかそんな感じで我慢した時、スゴいね、よく頑張ったねってよくこんな感じ撫でてたよね?あの子たちを見ていたら何か思い出しちゃって癖でやっちゃったの。」



私はそのままずっとアンリを抱き締め、撫で続けた。するとアンリは気が収まったのかゆっくりと顔を上げた



「まあ、今回は私も悪かったし、撫でたくなる気持ちも分からなくもないから許してあげる。・・・それに理由が私なら怒れないし」ボソッ


「・・・まあ、ありがと」


(まあ普通に近かったし、ガッツリ聞こえたけどまあ聞かなかった事にするのがいいよね)


「だからもう少し続けて」


あの後回復したアンリは「お姉ちゃんの服選びとかは私も参加するから」と言い残し武術の稽古に向かった。


アンジェさんたちは、今日は顔見せの為と私の容態の確認らしく「私達これで」と言い二人を連れて部屋を出た。


暫くしてアンジェさんとメイド二人がお昼を届けに私の部屋を訪ねた。


ーーーコンコン


「セレネ様、お加減はいかがでしょうか?昼食をお持ちしました」


「ん、ありがと」


そしてアンジェさん達は私に食べさせたり等軽く身の回りのお世話をしてくれた。


そして暫くしてお世話が終わったのだろう。アンジェさん立ち上がり


「それではまた後程、お部屋を訪ねます。」


メイドたちが部屋を出る直前、脳内にあるビジョンが見えた。それと同時に能力を使った時に出る痛みが、演奏したときの比じゃないレベルの痛みが体の内側を走った


ーーーバタン


「うぅっっっ!!」


急にセレネが頭を抑え苦しみ出した。


「セレネ様!?」


「だい...じょ..ぶ、取り敢えず..紙と..ペンを..頂戴」


セレネは心配して駆け寄るアンジェたち。セレネは内側を走る激痛をこらえ、息絶え絶えに紙とペンを催促した。


アンジェはセレネをいち早く休ませようとするが、セレネの強い意志のこもった眼差しに気圧され、取り敢えずベッドに寝てもらい、転がった状態出ならと紙とペンをセレネをわたす。


「セレネ!!大丈夫か!!」


フィラから報告を受けたロイズがドアを壊す勢いで開け放ち叫ぶように良い放つ


「五月蝿いです」


「かはっつ」


ロイズの奇声にアンジュは鳩尾に向けて回し蹴りを鮮やかに決めロイズを物理的に黙らせた。


「セレネ様のお体に障ります......次ぎはないですからね」


その威圧のこもった声と視線にロイズは鳩尾のもだえるような苦しみを抑え、首をブンブンと縦に振った


「そうそう、セレネ様からです。お眠りになられる前鬼気迫った表情で紙とペンをお求めで、書き終わった後『これをお父様に渡してください』とおっしゃられていました」


痛む体を抑えて各セレネを想像し、気を引き締めて折りたたまれた紙を開く。しかしその中に書いてあった内容はロイズの覚悟を上回る衝撃的なものだった。


「すぐに馬車を出せっ!!」


急いで馬車を用意するようそばのメイドに命令した。


(アンリ.....っ)


ーーーーーーーーーーーー



(いやぁ朝はちょっと怒り過ぎちゃったなぁ。まあでも嫉妬しちゃうものはしょうがないよね?だって私だけの特権が急に横からかっさらわれたんだもん。....でもお詫びは必要だよね?)


アンリはニコニコしたり、怒ったりと百面相しながら王都の街を闊歩していた。一応王都へ向かう前にちゃんと稽古とかやることを終わらせてから許可をもらって探索している。


(そう言えば、屋敷を出る直前にお父様が走って屋敷の中に入っていたけど何かあったのかな?)


それはセレネが倒れたとメイドから報告を受けたロイズが急いでセレネの部屋へと向かっていた所だった。


「あっ、このブローチお姉さまにピッタリかも」


そういって手に取ったものは青い宝石で蝶のように装飾された。銀製のブローチだった。


「あの、おじさん!これいくら?」


「ん?ああ、嬢ちゃんプレゼントかい。そーだな、金貨1枚でどうだ?」


アンリの手持ちには父親におねだりして得た金貨が握られている


「分かった」


そういいアンリは金貨を渡し、ブローチを受けとった。


「そうかい、じゃあ気をつけて帰れよ~」

「うんっ」


そのままアンリは露店の方に目を向け、スキップするかのような軽い足取りで今度は露店の方へ探索に駆り出す。


アンリはたくさんの果物が売っている露店を見つけると、まるで掃除機で吸い込まれるかのようにまっすぐその店に向かった


「へい!らっしゃい」


近くに行ってみるとそこには黄色い苺のようなものや、真っ赤なパイナップルとか前世には無いものとかがたくさんだった。

どれもが目を引きいろいろと目移りをしていると、アンリはそのなかで前世でも馴染み深い紫色の粒が円錐を書くようにびっしりとついている果物...葡萄が目に入る。

アンリは取り敢えず安牌の葡萄と、前世では見たことのない果物の中から味が気になった果物、桃色の蜜柑のようなものの二つを買うことにした。


「おじちゃん、この果物とその果物下さい」

「ああ!二百ギルだぜ....おろ?嬢ちゃんお使いかい?」

「お姉ちゃんが体を壊しちゃってね..はいっ」


そう答えながらアンリはポケットから銀貨を二枚取り出しおじさんに渡す


「カァーッ、しゃあねえこれもおまけだ。持ってけっ」


おじさんはスキンヘッドの頭をポリポリと書きながらそう言うと売り物として並べられている商品の中から一つ取り出した。それはリンゴのような赤色の瓜のような形の果物でおじさんはそれをおまけとしてアンリに渡した


「ありがと♪」


アンリはこれはなんなのか気にはなるが、それにせっかくの貰い物、取り敢えずお礼を言わないとだよね?ということで笑顔でお礼を返す。


(まあ、店に売り物として並べられていたんだし、きっと大丈夫でしょっ)


お礼の笑顔の中でその果物への警戒は解かれポイと投げ捨てられた。


(まあ、よくわからない果物なら元々一つ買ってるし今更でしょ?...私としてはお姉ちゃんに渡すネタ枠が増えて嬉しいし~)


....そう、姉がこの果物達を見たときの反応という楽しみに完全に塗り潰されたのだ


「またきな!」


その言葉にアンリは笑顔でお返し、また探索を始めた。




「フン、フフン、フフン♪いやぁ、これならお姉ちゃんも喜ぶでしょっ」


一通り買い終わったアンリはセレネに撫でられる妄想をしながら帰路につく。その表情は笑顔で足取りはスキップしそうなレベルで軽かった。


ーーーズシンッ!!


「うっ!な、なに.....」


突然後頭部に走る衝撃、霞む瞳でアンリは振り向くとぼやけてよく見えないけど、一人の男がたっていた


「悪いね嬢ちゃん、仕事なんだ。」


その男の声を最後にアンリの意識は途絶えた。


ーーーーーーーーー


「セレネ様!!どこにいらっしゃいますか!?」

「セレネ様」


現在、ロイズが不在の館はメイド達の慌てる声、捜索の声で溢れかえっていた。


「・・・・・」


そんな中、冷静に現状把握に徹している女性・・・・アンジュのもとに一人のメイドが落ち着いた声音で声をかけた


「あなたは大丈夫そうね」


「そうでもないわよ、ここで私たちまでパニックになるわけにはいかないもの....あなたも同じでしょ?ねえ、フィラ」


「そうね、今は取り合えず現状把握とお互いの知っている情報の交換ね」


流石メイドたちの長の二人。彼女らはいち早く落ち着きを取り戻し現状の把握と情報交換を始めていた





「あなた、あの後セレネ様のお世話をしていたわよね」


その言葉にアンジュは少し顔をしかませるがすぐ覚悟を決めて


「ええ、そのことなのだけど・・・私が最後に見たのはセレネ様が一人で静かに寝たいとおっしゃり部屋から私たち使用人を外したのが最後なの....普段かなかわがままをおっしゃられないセレネ様が、おっしゃってくださったわがままだからよく覚えているわ...」


「....今に至ると」


「...ええ、因みに気付いたのは誰?気付いたきっかけは?」


フィラも軽く戦慄し、確かめるようにおずおずといった感じで返し、アンジュの方も申し訳なさげに答えるがすぐに切り替え、情報をまとめるためにスパッと質問を切り出す


「....庭掃除をしていたこが不審な影がこの館に入る所を見たらしいの...そうしたら真っ先すべき事は館の主達の安否の確認でしょ?」


「.....そうしたらいなかったと....因みに館内での不審人物の報告はきた?私のほうには来てないわ」


思考にふけるアンジュのその問いにフィラはガバッと食いつく


「そこなのよっ。庭では見つかった不審人物の報告は館内では一切なく、なのにお嬢様はいない」


するとアンジュはふと何かに気が付いたのか少し考える仕草をし出す。少ししておもむろに顔をあげたアンジュはポツポツとその内容を溢した。


「....そういえば、私が部屋を出る直前セレネ様が困ったかのような笑顔で“ごめんね”って言っていたのよ...あれはどっちの意味かしら....」

「いやいや、わがままに対することでしょう?お嬢様がわざわざそんなこと...」


その言葉にフィラはまさかといわんばかりの顔で否定するも、普段まともにわがままを言わないしかも、とても賢いお嬢様が急にわがままを言い、しかも館内部での不審人物の報告はないとなると、いやでも別の可能性が頭和よぎるのだろうその否定の言葉の語気は弱かった。



「「お嬢様...」」



薄暗い部屋の中二人のメイド長のセレネの安全を願う思いや、消えないモヤモヤがかすれ消えそうな声となって漏れ、それは分厚い壁に阻まれ反射し、何処にも届くことなく掠れ消えてゆくのだった











































これからはどんどん加筆修正の方に力を入れると思います。

もしかしたら、修正版として新しく出すかもしれませんが何卒宜しくお願いします

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