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4/いきなり占い師の妹ができました

「え?だれ?」


知らない美少女が僕の荷物の上に座っていた。

絶対、占い師だと思った。

だって水晶玉と金色のタロットカードを持っているんだもの。


「お疲れ様。姉さん」

え...

僕は振り返った。「姉さん」らしき人はいない。

再びこの美少女をみると、綺麗だがやや鋭利な目つきで僕をジッとみつめている。

「姉さん」

(...ありがちだけど部屋を間違えたかも..とりあえず荷物もって出よう)

僕はそ〜っと美少女のお尻の下から荷物を取ろうとした。

痛っ!!

手の甲に金色のタロットが刺さった。

「お、お尻を触ろうとしたわけじゃないよお!」


しかし...

チラチラ..

なんという美少女だろうか..

歳は..僕より少し年下かな..褐色の肌に紫のツインテ...神秘的だなあ...


「姉さん、そろそろ出発しませんか」

「あ、あのお..」

「はい」

「姉さんって..えっと、ぼ、僕のこと?」

「・・・」

「・・・」

「はい」

「ははは!じゃあ君は僕の妹なんだあ!はっはー..は..」

ジーーーーッ

ピクリとも笑わずに僕をみつめている。

「す、すいません・・・」


妹・・・


僕は一人っ子だ。

両親は共働きだったし、友達付き合いも苦手、もちろん彼女などいたことがない。

彼女が欲しい..そう思うことと同じくらいいつも夢想していたことがある。

それこそが..

「妹が欲しい!」

可愛い妹が欲しかった。「お兄ちゃん」と慕ってくれて、休みの日は一緒にゲームをして、買い物に行く。僕に彼女ができるとプクーッと嫉妬してくれて...


そんな描いていた夢が変なところで叶おうとしている・・・

夢の中の妹は思いきりロリロリであり、目の前いるエキゾチックな美少女とはイメージが違うが、それでも心地いい響きだった。

「お兄ちゃん..か..お兄ちゃん....ん?」


あれ?

この自称妹の美少女...

言ってないよ!

僕のこと「お兄ちゃんって!」

「姉さん」って言ってたよ!!


僕は男の子だよおお!!!!



つづく

【アイテム vol.1】


《水晶玉》・・・進むべき道を映し出してくれる。敵がいない道などを進みたい時に活用されるが、必ずしも当たるとは限らない。非売品であり、カツシカディープ国が認定する「占術福祉士」という国家試験に合格した者のみに与えられる。


《金色のタロットカード》・・・戦闘中にひくと攻撃や自身の防御などに変化が起こる。本来のタロットとは無関係な曜日をモチーフにした7枚のカードで成り立っている。これは「占術福祉士」よりさらに上位資格の「管理占術福祉士」に合格した者のみ与えられる。


月曜日のカード→全員死ぬ。

火曜日のカード→負ければゴールドをすべて失う。

水曜日のカード→倒せば経験値が倍になる。

木曜日のカード→受けるダメージが倍になる。

金曜日のカード→倒せばお金が倍になる。

土曜日のカード→一人だけ相手を確実に殺す。

日曜日のカード→与えるダメージが倍になる。

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