3/ 男の子だけど...踊り子の衣装を着て踊ったらスッゲー人気でた!
「かりちゃん!こっち向いてえ〜!」
「君はずっとぼくのもんじゃあ!君はずっとぼくのもんじゃあ!!」
野太い...
野太い声を浴びせられている...
僕はなぜ踊っているのだろう...
ようやくショーが終わった。
拍手などない、あるのは口笛と卑猥な言葉だけ。
すぐに冷たい態度でステージを後にすればいい!...が、悲しいかな僕にはそれができない。
身体が反応してしまう。ついつい色っぽくお辞儀をしてしまう。
きっとこのみだらな衣装が僕をその気にさせるのだろう...
ああ...
悲しい...
この村に転移して一週間、
僕は...僕は...
すっかり男の娘だ!!
つづく
【施設 vol.1】
夜の地蔵通り劇場・・・カツシカディープ国コイーワ村にある歓楽劇場。
営業時間は20〜5時まで。
入館料は5トラ。
派手な衣装を纏った踊り子たちによる扇情的なダンスが行われている。
1日3公演。踊り子は常時6人、甘口かりは開館以降、初めての男性による踊り手である。
踊り子たちが泊まり込める簡易的な部屋が併設されている。
「座長」という名前の紳士なアラフォー男性が座長である。
踊り子たちとのツーショットチェキ企画が進行されているが、なぜだか難航している。