20/ 女装して、踊って、値下げ交渉!
「...あの、それでモノは相談なのですが..」
僕はむき出しの太ももをスリスリさせながらいってみた。
こ、断っておくが、誘惑ちっくを目立たせたわけではない!
..寒いから。寒さのため、太ももと太ももをこすり合わせただけだ!
・・・
もじもじ..
「そ、相談、というのは?」
店員は僕の太ももをちらちらみながらいった。
(ああ..この男、僕の太ももを盗んでいる..盗み見してるう..)
「えっと..デンジャラス・ブーメランとオートユミ!を一緒に買うので、その..750トラのところを..ろ、ろ、600..トラにしてほしい、です..なんて..」
「600ですか!?」
「だ、だめですかね..」
「150の値下げはちょっと..わたしが怒られちゃいます」
「ですよね..」
はっ!!
チラッ..
うっ!
後ろをみるとパニール!無表情にさらに二重の輪をかけたような「無」な顔をしている...
支払う気はない..のね..
交渉を続行するしかない..!
「あ、あのお」
「いや、無理です...って!?」
店員は驚いた。
それもそのはず、僕は踊ったのだ。
舞ったのだ。
一週間、夜の地蔵通り劇場で踊り狂ったあの扇情的なダンスを!
店内は明るい、酒があるわけでもない、アウェーだ。
それでも僕は踊った。
軽い..舞える..どこまでも舞える...
覚えている。
身体が覚えている!
僕は僕の中でメロディーを流した。
そして曲の終わりはいつものポーズ。
膝を曲げずにお尻を突き出し、首だけ「あなたに」向ける..
決まったー
・・・・
・・・・
・・・・
「...300トラになります...」
「え!」
パニールはさっと300トラを支払った。
こうして僕らは武器を手にいれた。
お釣りは700トラ。
まだまだ買える!
つづく
【キャラファイル vol.6】
店員..コイーワゲーマーメイト5F武器フロアの男性店員。
仕事でストレスがたまると「夜の地蔵通り劇場」へ駆け込む。そこで扇情的に踊り舞う甘口かりに心を奪われる。しかし酒が入っているため記憶があやふや。
名字は吹き山。