第55話血毒姫、キレる
誤字脱字、矛盾点などがございましたら教えて頂けると幸いです
何度地面が揺れる
いや空中すらも揺れている
迷宮ごと揺れていると錯覚してしまう
「なんだ!?」
西華は声を荒げながらも状況を確認する
「・・・」
祐は地面に手を付け、振動の大きさを大体だが把握している
「魔力を見ます」
瑠梨は魔力を目に集中させ、近くの魔力の変動を確認している
「お兄ちゃんだな。原因」
姉としての直感で、原因を一瞬で把握する霧氷
そして揺れが収まったと思うと、一つの光が天から降って来た
「本?」
「嘘!マジ!?」
天から降って来た一冊の本に霧氷は酷く動揺する
「ひ、秘宝だ!お兄ちゃんが持ってる!!」
「は?」
意味が一瞬分からなかった。何故本人じゃなくて秘宝を送って来たのか
秘宝単体では役に立たないだろう。そう一瞬だけ思ったが
「秘宝には自我がある」
「ご名答!!」
本の秘宝が言葉を発した
「原罪の強欲」
霧氷が言葉を発する
「強欲なる魔導書」
「主の命令で君臨した。ヨクだ!よろしくな!」
強欲なる魔導書がすっごく明るく喋る。凄まじい違和感だ
「西華って女はいるか?」
「・・・・」
全員が沈黙し、声を出さない
「俺に負けた負け犬はいるか?」
遺物狂いの声が本から聞こえる
そして西華を除く全員が「ア」っと言う反応をする
「は?」
「西華ってお前か」
「ぶっ殺す」
静かに殺害予告をし、戦斧を強く強く強く握る
手からは血が滴る
「奇遇だな!俺もお前を殺していいって言われてるんだ!!」
本が発光する
そして本が人型へと変貌していく
「よろしくな!!」
「餓鬼が、四肢斬り落とすぞ」
「ナハハハ!やってみろよ!」
4対1、普通に考えたら相手の方が不利だが
「俺は魔導士だ。傲慢な魔導士だ」
「ハッ!傲慢な奴は基本的に死ぬんだよ」
「俺は傲慢なだけで愚かではない。そして油断する訳でもない」
おびただしい数の魔法陣が、傲慢なる魔導書の後ろに出現する
それと同時に本が捲れる音が聞こえる
「傲慢なる魔導書。秘宝の中で一番殲滅力を持つ秘宝」
祐が本を捲りながらそう言う
「傲慢になった理由を考えろよ。能無しども」
「防御態勢を取れ!!」
「パラダイスロスト!!!」
魔法陣から光の槍が発射される
「傲慢な奴だ」
「グアアア!!」
「今日は人が良く来る。楽しいからいいけども」
「ま、魔物を産み出している」
怯えた表情の女性が目の前にいる
「西華の秘宝が早く欲しいな。そうだ!いい所にお前がいるじゃん!」
女性の腕を掴み、引っ張る
「いや!やめて!魔物になりたくない!!」
「魔物にはしない。遺物の依り代にするだけだ。自我を持たせるって言うの?」
女性を引きずり、どこかへと連れて行く




