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二人の魔法師と五つの魔導書  作者: 手鞠 凌成
一章 戦闘訓練
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戦闘訓練 その1

今回は、入学式が終わった数日後の話です。

新イベントである『戦闘訓練』で、クロネスとその取り巻き、また、レスティアはどうなるのか……



 ――学園生活が始まって数日が経ったある日。


「これより、第1回、一学年戦闘訓練を始める!!」


 青く透き通る空。鳥の(さえず)りは静かに木霊し溶ける。柔らかい風が生徒達の間に吹き込んだ。


 髪の毛が肩まで垂れ下がり、不健康かと言いたいほどの痩躯で、目に隈を付けた男教師――サテルが台に立ち、拡声魔術を付与したメガホン状の物で整列している生徒達にそう呼び掛ける。


 すると、彼らにたちまち緊張が走った。


 さっきまで欠伸していた者も、その一声により身体を強ばらせ、真剣な眼差しを向けた。


「今回の授業は一学年にとって初の『実践授業』となる。試して挑むように。ルールーはさっき説明した通りだ。これに違反した者は即退場、また評価の減点とする。と言っても、【土の巨兵(ゴーレム)】を倒すだけなので、そんなに難しくはない。お前達なら簡単に終わるだろう、しかし、油断せぬように。いいな!!」


「「「「「はいっ!!」」」」


「また、この訓練の目的はお前らの実力を測るためのものだ!

巫山戯るような奴はいらん! 邪魔だ! そうならないように心して掛かれ、いいな!!」


「「「「はい!!」」」」


 覇気が籠ったその声に対し、生徒らも全力で返事をする。空気が震えるくらいに。

 

 因みにルールとは、以下の五つとなる。


 一つ、行動チームは四人一組とする。正しそれはクラ   ス内に限る。


 二つ、他クラス、また他チームとの共闘、結合は禁止

  とする。


 三つ、人に危害や怪我、魔術・魔法を負わさた場合即退

  場とし今後の訓練の参加を認めないものとする。


 四つ、持ち込み可能なのは連絡用の魔晶石と自前の武器

  のみ。これに違反した者は武器の一切の使用を許

  可なく使う事を禁止とする。


 五つ、お互いがお互いを尊重し共に助け合う事。



 サテル教師は首を動かし眼下に広がる生徒達を数秒眺めると、大きく息を吸い込んで言い放った。


「始めっ!!!!」


 その瞬間、皆が着用している制服が淡く発光したと思うと、たちまち光の粒子が無数に旋回し、それと共に変形していく。


 ――光が消える頃には一つのローブか出来上がっていた。


 そして生徒らは自分の行動チームを確認すると、ガルド帝国第一魔法学院特設施設――『新緑の森』へ一斉に駆け出した。


 それと同時に、後ろに控えていた教員らも忙しなく動き始めた。


 水晶玉が元々並べられている長机に、各々に決められた席に教員達は着くと、何やらコードを空中に描いた。


 途端、水晶玉に一つの映像が映し出される。


 そこには、白を基調としたローブを身に纏った四人の人物が森の中を疾走している場面(シーン)であった。


 俯瞰的に捕えられたそれは四人の動きに合わせ追従していた。


 担任である教師は、そのクラスの四人一組(チーム)の監視が義務付けられている。


 そのため、不正行為をしようもんなら即バレる訳だ。



 この特設施設(フィールド)である”山"はガルド帝国第一魔法学院が所有している。


 魔獣や魔物、または突然現れる敵を瞬時に、適確に討伐、鎮静化する訓練として使用されている。


 基本的には前者は一学年、後者は三学年となっている。

 二学年になるとそのどちらかを選択し、次の1年間はそのまま継続して行うような感じだ。まぁ、言ってしまうと三学年は両方すると言うこととなる。


 クロネスらは森の中へ入り、ある程度の所まで進んで行くと足を止めた。


 草木が生い茂り、涼し気な空気が火照った身体を冷ましていく。


 クロネスは周囲を見渡し誰も居ないか確認すると、

 今回のチームメンバーである三人に作戦を伝えた。


「もし、敵が現れたらクリス。お前が護衛に入れ」


「うん。分かった!」


 そう威勢よく返事したのは、クロネスに護衛を任されたクリス。クリス=センメルだ。


 片目は前髪よって隠されてしまってるが、穏やかな目に男にしては華奢な身体付き。しかも顔は童顔で一目見ただけでは"男子”と"女子"の区別が付きにくい顔立ちを持っている。


 得意魔法は『氷結』だ。


「で、ドゴル。俺と一緒に前衛をしろ。その体格と技術なら出来るだろ」


「ああ、了解だ」


 重低音を響かせながらその指示に了承したのは、ドゴル=カルレッテだ。以前の自己紹介の際、『電撃』が得意と言った者だ。


 体格はよくガッチリとしていて、筋肉が大きな丘陵を作っていた。


 凛としている目は、クロネスのほうへと向けられている。


「で、キャロス。支援をたのむ」


「分かりました!!」


 元気よく応え、敬礼をしたのはキャロス=ミハエル。


 身長としては男にしては小さい方だが、身体能力抜群で、どんな攻撃が来ようがその身のこなしで全てを躱す。


 魔法性能としては低いものの、彼が本来持っている『潜在能力(ポテンシャル)』が高い分カバーしきれている。


 天真爛漫な性格で何より活発。最早、"子供”と言っても違和感が無い程に。


 クロネスはふ〜と一息吐き踵を返すと、前方を見据えた。


 木々は所狭しと地上から伸び、青空を覆う枝や葉の隙間からは明かりが漏れ、光のレースを垂らしている。


 そんなの非日常の景色にクロネスは圧巻と感動を覚えつつ、意識を『景色』から『全体』へ移し替えた。


「よしっ! いくぞっ!」


「「「おーーー!!!」」」


 ――――クロネス達の戦いが火蓋を切って落とされた。


 ……………。


読んで頂きありがとうございました!!


ここからは戦闘となります。


初めてのイベントに自分も今後どうやって展開していこうか、どういう風に楽しませようか、考えるだけで書きたい衝動が抑えられません!!


待ちに待った「戦闘」をお楽しみにください!

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