突然
ある日 一本の電話が なり響いた。
プルルル プルルル プルルル プルルル
「はい!もしもし」
「なっちゃん?!お父さんが......お父さんが
まだ帰ってこないの......心配で心配で...どうしよう......」
今にも 泣きそうな声で 母が電話を掛けてきた。
今は 夜の11時 話によると 知り合いの お通夜に行ったきり 帰ってこないらしい......
「とりあえず 家で 待ってて もしかしたら 帰ってくるかも しれないから 分かった......用意したら そっち行くから わかった?」
それが 最初の出来事でした。
幾度となく そんな 状況が かさなり
ある日
警察の方から 電話が入り
父が フラフラしながら 歩いている所を 近くに
住んでる人が 異常に思い 警察に電話をしたらしく......ただ 父の状態が思わしくないため 救急車で 病院に運ばれたとの事
父は 定年退職をしており たまに 発掘のバイトを
していましたが ここ何年かは 何も していませんでした。
しかし その時は 発掘現場を見に行くために 車で
朝早く出掛けたらしく 途中で 車が山のへこんだ窪みにはまり 動かなくなってしまい 歩いて 帰ろうと 何時間も歩くうちに 脱水状態のところを保護され 病院に運ばれたようです。
病院の方から 精神科を進められ 見てもらった結果 血管性認知症とのこと しばらく 精神科専門の病院に入院する事になって しまいました......
その時の私は まだ母の異変に 気付いてあげられなかった......