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精(霊)力をぶちかませ! ~妹幼女と精兄と~  作者: 岸野 遙
第一章 妹幼女の白パンはオムツでした
15/62

ついにお待ちかねのエロ回で…す……

※ 今回の話には、一部性的な描写が含まれております。

  苦手な方は、引き返す・読み飛ばす等して下さると幸いです。


  今回の話の概要は、次回の前書きに掲載いたします。


 可愛い子はいいね。


 触ってよし(願望)

 揉んでよし(妄想)

 嗅いでよし(変態)


 もう、可愛い子が好きで好きでたまらないんだ。

 町とかで見かけたら、速攻押したお近づきになって仲良くしたいよね!


 そんな、きっと人より強くて、抑えきれないオレの性欲。じゃなかった、愛。

 それが、ついについに満たされる時がきたんだ……!



 思えば苦節3日半、ついに異世界で……あれ、意外と短いな。


 なんだか苦節2週間くらいな気がしてたんだけど、気のせいだったらしい。

 もう半月以上禁欲してる気がしてんだけどな。変だな。

 いや、変じゃないのかな? 覚えてないんだけど。



 何はともあれ、ついについにエロ回です。


 オレは、女の子が大好きです!




 女の子が…………え?



―――   ―――   ―――   ―――   ―――



「オレの精霊力を、スフィ師匠が使えるの?」

「そうだ。汝の精霊力を、我に渡してもらう」


 オレの力は、エルフ何百人分とか、異常に大きいらしい。

 指先に火をともす着火スタートでヒグイグマを丸焼きにしたのだ、確かに人間離れした力の大きさなのかもしれない。


 しれない、が―――


「そんなことできるのか?」

「汝ほど巨大な精霊力を有していれば、可能だろう」

「へぇ……」


 オレを電池にして魔法を使うってことだな。


「なるほど、それならなんとかなりそうな気がする!」

「うむ。

 汝が氷の魔法を使えるようになるには、さすがに今この瞬間ではいかんともしがたい。

 一日あれば覚えることもできたかもしれぬが、それでは間に合わぬ」

「タイムリミットは1時間か」

「もう半分程度だろうがな」


 スフィの言葉に頷く。


「それなら、早速オレの精霊力を使ってくれ。

……どうしたらいいんだ?」

「精霊力を人に与えるには、汝にしてもらわなければならないことがある。

 なに、難しいことではない。むしろ何もしなくてもいいくらいだ」


 何かしないといけないけど、何もしなくてもいい?


「……どういうこと?」

「覚悟を決めてもらう。力を差し出す、その覚悟を」

「えーっと……」


 数秒、考え。


「具体的にお願いします」


 分からなくて、素直に教えを乞うた。


「汝は、あのレッドジュエルを倒すために、力を差し出す覚悟はあるか。

 命以外の、心や主義や、そういったものを賭す覚悟が」

「ん……」


 スフィの言葉を、考えてみる。


 と言っても、考えるまでもなく決まってるようなもんだ。

 確かに命だったら、差し出せないけど。


「―――オレの気持ちや主義で、命を助けられるならば。

 スフィを信じるよ」

「いいだろう。

 取り消しも泣き言も聞かぬからな」


 いつもの淡々とした、年齢も性別も感じさせないスフィの声に。


 どこか。

 スフィが、にやりと笑った、気配が乗せられた。


……オレ、早まった?


「ああ、あともう一つ聞いておこうか」

「なんだ?」


 スフィが、トレードマークじみた三角帽子の縁をくいっと上げた。


 初めて見えた小さくて可愛らしい口元は、とても楽しそう―――邪悪そうに笑っていた。


「汝、衆道に興味はあるか?」




「……」




「……はい?」




 衆道。


「―――なっ、ないないないない!」


 ぶっちゃけると、ホモ、男色、BL。男同士の同性愛、性行為。

 江戸時代とかだったかな、日本での古い言い方の一つだったはずだ。


 いや言葉の意味なんかどうでもよくて!


「そうか。

 だが、精霊力を渡すためだ、なくても我慢してもらうぞ」


「!?!?


 え、あれ、え、あの!?」


 こ、これって、その、えええ!?

 というかスフィ師匠って、男だったのかよ!


「我も実体験は始めてゆえ、な。

 不出来な場合も許せ」

「あのあの、どういうことですか、それって!」


 うわ、この人の口元がさっきから笑いっぱなしというか極悪人の笑みなんですけど!


「なに、いきなり我が襲いかかるというわけではない。

 汝だって、処女は大事にしたいだろうしな?」

「あのあのあの、ぼく、男の子です!」


 スフィはゆっくりとオレの頭を抱え上げて地面に下ろすと。

 動けないオレの足の間へとにじりよった。


「知っておる。

 男同士でなければ、衆道は成り立たぬであろう?」

「ひいいいーっ!?」


 まいがーっ!?

 平然と言うんじゃねー!


「命を救うため、なのであろう?

 腹をくくったのだろ、今更がたがたぬかすな」


 伸ばされたスフィの手が、オレの股間に当てられて。


「これ以上ぴーぴー騒ぐようであれば、もぐ」

「もっ……!」


 もがれる!


 そしたら男の子じゃなくなっちゃう、衆道じゃなくなっちゃう!


 いや、衆道じゃないことは全力で歓迎なんだけど、でもいやんだめだめ!


「あ、あのあの、あのー!」

「だまれ」


 下着と服の上から、スフィの手に力がこもる。


 きゅっ、と。

 スフィの手に包まれて。


 きゅっ、と。

 オレ自身も、恐怖で縮こまった。


「さ、始めるぞ」


 淡々とした声で、そう宣言し。


 するりと、オレのズボンと下着をまとめて取り去るスフィ。


 オレの下半身は、臨戦態勢になっていいのか悪いのか困惑しているかのように、まだ40%ぐらいな感じだった。


「―――勘違いするな。

 これはレッドジュエルを倒すために必要な、精霊力を受け渡す儀式だ。

 我と汝の、愛情行為ではない」

「う……」


 た、確かに、そう、なんだけど……!


「だが、今この瞬間だけは、汝が望むなら愛してやろう。

 だから我に身を委ね、その身に溢れし精霊力を解き放つがよい」


 そう言ってオレを見つめる、スフィ。

 一瞬だけ、優しげな、でもどこか恥ずかしそうな瞳が見えた、気がした。


 スフィの手が、するりとオレ自身を撫で上げ。


「ぅ、うあぁ……」


 す、すっげー気持ちいい、なんだこれ!?


 確かにもうずっと自分でしてなくて我慢できなくて昨日とかも自分でしちゃいそうで我慢できなくて、人んちだから我慢したけど!

 でもなんだこれ、こんなに気持ちいいのは初めてだ。

 ありえない、こんなすごいんじゃ即座にもたない自信があるぞ。


 衆道とかあれこれが一瞬で霞むほど。

 スフィの手は、あまりにも気持ちよくて。


「……お、お願い、します……」


 オレは思わず、スフィにお願いしちゃってた。


「ふふ、可愛いやつだ。


 分かった。今だけは、汝を我の恋人だと思って、愛してやろう。

 衆道本番は、無しだがな」


 くすりと、可愛く笑うと。

 顔を見せず、口元だけをオレに晒したまま。


 スフィは小さな唇で、かつてないほどいきり立ったオレ自身に、優しく口付けた―――


ツバサにとって、異世界での初体験。

それは世界を股にかけた、衆道の始まりであったのだろうか。

為す術もなくスフィに男色ハートマークな展開に、今ツバサの心も身体も熱い!


次回『蝕天・其の一 終戦』


―――誰もが心待ちにした『女の子との』瞬間、そこに到るのはいつの日か。


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