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メモリー:14~新しい一歩~
「みんな・・・どうしてるだろう・・・」
会うの数か月ぶりだけど・・・
わたしのこと、忘れてないかな・・・?
いじめられないかな・・・怖いな・・・
そんなことを思いながら、
校門の前に突っ立っていた。
歩き出そうとした・・・瞬間。
「あれ、光希じゃん。」
・・・と後ろから声が。わたしはあわてて振り向いた。
・・・この顔・・・あっ
思い出した瞬間、少し頬が熱くなったのを感じた。
「もしかして・・・颯馬・・・くん?」
「覚えててくれたのか?・・・すっかり忘れられてるかと思った。」
彼は、颯馬疾風くん。
名前どうり、走るのが風みたいに速いの。
そして、わたしの気になってる(?)人。
「こっちのほうが忘れられてるかと思ったよ~」
「・・・ていうか颯馬くん、もう8時30分だよ?一時限目始まってるけ・・・」
「っつあああああああああああ!!やっべえええ!!」
わたしが言い終わる前に颯馬くんが叫び、校舎の中へ一直線に去って行った。
「あいかわらず・・・速い・・・な。」
(わたしも行かないと・・・。)
わたしはヒマワリのことを考えながら、悲しくなる気持ちを抑え
校舎の中へと足を運んだ。