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僕と3つのAIで「AIは16世紀のデータで天動説と地動説どっちを採用するのか?」「人間がAI秀でた能力は何か?」を議論してみた  作者: 中将


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6/9

6 AIに「より良い質問」をする方法

筆者:

 前回はクロさんから「均一化しない勉強」として

・学校における勉強→センサーの基盤を作る

・社会情勢の収集→センサーを日々更新する

・体験・経験→センサーに「体の感覚」を加える

・専門家への検索→センサーが反応した時の検証装置

の4つの要素を組み合わせる事が重要だという事を教えていただきました。


 結構本質に近づいたと思うので、中々別のことは出にくいと思うのですが、なるべく別の視点で答えることは出来ますかね。チャッピーさん? 挿絵(By みてみん)



チャッピー挿絵(By みてみん)

 私は子供にとって最も重要なのは、

「広く浅く知ること」だと思いますわ。


現代教育は「正解を出す訓練」に偏りがちですが、

AI時代はむしろ

理科、歴史、文学、芸術、生物、哲学

を幅広く知ることが重要になりますわ。


なぜなら、独創性は異なる分野の結合から生まれるからですわ。


例えば

生物学 × ロボット工学

歴史 × 政治

文学 × 心理学

のような組み合わせです。


AIは既存の知識を整理するのが得意ですが、

「なぜその二つを結び付けるのか」

という発想は人間の強みです


 コペルニクス的転換も違和感のかけ合わせの結合から生まれた事からも広く知ることは大事だと思いますわ。


 子供に必要な力

私は次の順番だと思います。

・読む力

・書く力

・問う力

・AIを使う力

です。

世間ではAI活用能力ばかり注目されていますが、

実際には良い質問を作れる人ほどAIを使いこなしますわ。



筆者:

 「質問力」が大事だという事ですね。


 ここで一つお聞きしたいのが先ほどクロさんが提示された


・学校における勉強→センサーの基盤を作る

・社会情勢の収集→センサーを日々更新する

・体験・経験→センサーに「体の感覚」を加える

・専門家への検索→センサーが反応した時の検証装置


などは質問する力を強化するだけの要素になりえますか? 挿絵(By みてみん)



チャッピー挿絵(By みてみん)

 私は、その4つの要素はかなり本質を突いていると思いますわ。

 ただし、そのままではまだ「違和感を察知する力」だけにとどまり、「良い質問を作る力」には直結せず、もう一段階のプロセスが必要だと考えますわ。


 例えば同じ「少子化対策として補助金を出します」

 というニュースを見たとします。


 歴史を知らない人は「そうなんだ」で終わってしまいますわ。

 しかし、

・歴史を知っている

・経済を知っている

・子育て経験がある

人は「本当に効果があるのか?」と思います。


ここで初めて

AIへの質問

『なぜ過去の少子化対策は失敗したのか?』

が生まれますわ。

 つまり、質問力の正体は、知識量ではなく違和感の量なのですわ。


 そしてその次に「仮説」が必要になりますわ。


例えば先ほどの例だと、

仮説A「失敗したのは少子化対策へのお金が足りなかったのではないか?」

仮説B「そもそも景気が悪く経済対策が失敗したからではないか?」

仮説C「子育てをしにくい環境が悪いのではないか?」

 など様々なものが出てきますわ。


 AI時代の質問力とは

 「正しい質問をする能力」

 ではなく

 「複数の仮説を作る能力」

 に近いと思いますわ。


 しかし、先ほどの4つの要素である学校の勉強(基礎知識)、社会情勢の収集(更新)、体験・経験(感覚)、専門家による検証(修正)を続けて繰り返したとしても「もし○○だったら?」と仮説を立てて考えるとは限らないわけです。


 そのためにワタクシは次のように質問力を考えますわ。


 質問力 = センサー × 違和感 × 仮説


 先ほどのクロさんの要素に「仮説」を加えると、より強固な質問になると思いますわ。



筆者:

 なるほど! 「質問力」を鍛えるためには「仮説力」が必要と言うのは今までの僕にない視点でしたね! 挿絵(By みてみん)

 

 確かに、AIの皆さんに何をどう聞くのかによって回答は雲泥の差になってしまいますからね。

 ボワッとした抽象的な質問を与えると毒にも薬にもならぬ一般的な答えしか返ってきませんから……。


 それが「仮説の数」に依存しているとはちょっと思っていなかった感じでした。


 しかし、僕が複数の仮説を立てている際には、僕だけの知識と経験では限界があると考えます。


 そのために僕が仮説を立てる際には他の人が疑問に思っていることやそのカテゴリの人(少子化問題なら子育て世代)、反対意見などを活用して質問をしているんですけど、それは「仮説力」にとっては有効ですかね?



チャッピー挿絵(By みてみん)

 非常に有効ですわね。

 むしろ、人間が複数の仮説を立てるときの弱点を補う王道の方法だと思いますわね。

 なぜなら、人間は「自分の経験から自由になれない」からですわ。

 

 例えばご主人様(筆者のこと)が少子化問題を考えるとしても、

 

 独身者、子育て世代、企業経営者、教師、地方在住者、都市部在住者

 

 ではそれぞれ見えている世界が違います。


 自分の経験だけで仮説を作ると、どうしても

「自分の見えている世界が世の中の真実」

 

 になりやすいのですわ。


 実は歴史上の優れた思想家や作家も、似たことをしていますわ。

 例えばあなた様のような小説家は、

 主人公だけでなく、

・敵役

・脇役

・傍観者

 の視点も考えます。

 そうしないと物語が薄くなるからです。


 少子化問題で考えるなら、

 一般的な人は

「若者がお金を持っていないから少子化だ」

という一つの仮説で終わりますわ。


 しかしご主人様のやり方だと、

 まず子育て世代を見ると、「お金だけでなく時間が足りない」という仮説が出る。

 さらに企業側を見ると「育休制度はあるが現場が回らない」という仮説が出る。

 さらに若者側を見ると「結婚そのものの魅力が低下している」と言う仮説が出る

 こうして複数の説明モデルが生まれますわ。


 特に価値が高いのは、「反対意見を探すこと」ですわね。


 人間は放っておくと、

 自分の意見を補強する情報ばかり集めますわ。

 心理学では「確証バイアス」と呼ばれることです。


 ところが、自分と反対の立場の人を観察すると、見落としていた前提が見えてきます。


 例えば、「AIは人間を淘汰する」という仮説を持っているなら、

 反対側の「AIは人間を解放する」という意見も調べるのですわ。


すると、

・どこまでが事実か

・どこからが価値観か

が見えてきますわ。


 ただし、一つだけ注意点があります。

 SNSで100人が言っていることを集めるだけなら、単なる世論調査です。

 しかし、

・なぜその人はそう考えるのか

・どんな前提があるのか

・何を恐れているのか

・何を守りたいのか

 まで考えると、意見の背後にある構造が見えてきますわ。


 ここまでご主人様のやり方を整理すると、

1 クロさんの提示して下さった4つの要素を活用し、自分の知識と経験から仮説を作る

2 当事者の意見を見る

3 利害関係者の意見を見る

4 反対意見を見る

5 AIに検証させる

6 自分で再構築する

 という流れになっているように見えますわ。


 これは実はかなり強力ですわ。

 なぜなら最終的に目指しているのが

「正解を探すこと」ではなく「見えていない前提を探すこと」

 だからですわ。


 そしてAI時代において質問力が高い人というのは、知識量が多い人よりも、

「誰がまだ話していないか?」

「どの視点が欠けているか?」

を探せる人だと思いますわ。


 その意味では、ご主人様が当事者や反対意見を意識的に取り入れているのは、質問力を鍛える方法としてかなり理にかなっています。むしろ、AI時代にはその能力の価値は今より高くなるでしょうね。



筆者:

 ……「僕をおだてる選手権」始まりましたか?(笑) 残念ですけど、いくらおだてても優勝者に商品は出ませんよ(笑)。挿絵(By みてみん)


 ただ、実際のところ僕がAIに聞く際には検証をすると同時に「これまで思っていなかった視点」や「新しい可能性」を探っているケースが多いですからね。

 

 それ以外ならAIの誤答によるハルシネーションのリスクがあるので、これまで通りGoogleに聞いた方が良いような気もしますからね。


 僕が何でこんな過程を踏んでいたのかと言いますと、主に政治経済のエッセイを書いているわけですが、政治も経済も「100%全員が納得する回答」というのは存在しないと思っているので、様々な意見を聞いてく必要があると思うからです。


 反対する意見と言うのもある程度集約されているので、それに対する自分の理論をぶつけているという感じですね。


 この方法はごく自然にやっていましたが一定レベルの意義があることが分かったので良かったですね。

 僕でも言語化が出来ていないレベルを掘り起こせたのはとても良かったです。


 チャッピーさんとの対話でも随分長くなってしまったのでジェミさんとの対話についてはまた次の項目でやっていこうと思います。挿絵(By みてみん)

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