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所詮はこの世は金の茶菓子よ!!

今思えば、我が人生、真面目に生きてきた訳でも無かった、、、。


スレスレの生き方をしてきた、そんな俺もついに、年貢の納め時ってやつが、やってきた。


ちっ、、、今日も来やがったぜ!!

アイツはいつも俺から、たかろうとする。

まぁ〜これを納めないと、あいつの機嫌が、あからさまに悪くなる、今あいつを敵に回すのは得策では無い、しょうがない、、、。


ノリヒト

「はい!シルちゃん今日はこれね!!」


俺はこの美少女に、賄賂の飴を3個をあげる。


シル

「ありがとう!今日のも色が違うね!」


そう言って早速、袋を破り、口に運ぶ、、、。


シル

「うわ〜何これ、、、すごい甘くて柔らかい、、、これなに味?」


チッ!ついに味に、こだわりも言い出したか

昨日までは、甘ければ喜んでいたのに、、、。


ノリヒト

「今日のはいちごミルクって言うんだよ!美味しい?」


シル

「いちご?ミルク?」


ノリヒト

「こっちの世界には無いのかい?」


シル

「うん、、、聞いたことない、、、。」


俺はミスをした、、、このエルフの美少女に弱みを、もう飽きた、、、。

ハードボイルド調はやめよう。


投獄された夕方、シル以外の人が、夕飯届けにやって来た、そのエルフの男に、


ノリヒト

「夕飯ありがとう!ところで、全然俺の監視人いないんだけど、、、今日は休みかい?」


エルフの男

「あはは、そんな暇な人いないよー、

悪いが、飯は一日一食この時間だ、それじゃまた明日!」


ノリヒト

「ありがとう悪いね!」


俺はもらった夕飯を見る、、、。


「腐ったものでも、残飯でもないな、、、。


思っていたより、まともだな、、、味は、、、うん薄味、、、塩が足りませんな〜森だもんね!」


魚の半身と、硬いパン、謎の汁を平らげた。


「うん!足りない!昨日から、カップラーメンしか食べてからな!」


どうせ今日はもう誰も来ないし、とっ!言う訳で、行くウォッチ登場!!


「座標は研究室、ぽちっとな!」


研究室に戻ったら、早速車に乗る、

時刻は、夜の7時前、、、時差はほとんどないのか、、、。


車を走らすこと30分、1番近いコンビニで、お弁当、ジュース、飴適当、カップラーメンを買う。


またまた、車で研究に戻り、弁当を食べて、シャワーを浴びて、ちょっと仮眠、、、。


朝の5時前起床して、さぁ〜今日もエンジョイ牢屋生活だ!おっと忘れてた、いざって言うときの飴ちゃん飴ちゃん。


「座標は、牢屋、、、はぁ〜ぽちっとな!」


無事に牢屋に到着、、、げっ!!、、、マジか俺の目の前にシルが居た、、、。


ノリヒト

「おはようシルちゃん、今日いい天気だね!」


俺は何も無かった様に、振る舞うが、、、シルはびっくりした顔で、、、。


シル

「今の魔法?どうやったの?」


えっ!魔法?なるほど、、、そう言う架空の概念もこの世界にあるのか〜


ノリヒト

「あはは、まぁ〜そんな感じ、、、」


不味いな〜古来より魔女は火破り、、、俺は魔王になるのか?やだよ〜熱いのは嫌い!!寒いのも嫌い!!


シル

「私もそれなりに出来るけど、そんな魔法知らない、、、あと、人族の人が魔法を使うの初めて見た、、、でも、人族ならスキル?」


シルは真顔で考えている、、、私も出来る?

えっ、、、魔法?


ノリヒト

「シルちゃんも魔法使えるの?」


シル

「まぁ、、、エルフだから」


そう言って、手から火を出す、、、。

うぉ〜マジか〜この世界に魔法あったの?

研究して〜超研究して〜!!


ノリヒト

「シルちゃんって、すごいんだね!尊敬しちゃう」


シル

「ふふ〜ん!!すごいでしょ!こう見えても上級魔法使いだからね!」


ノリヒト

「そうなんだね!すごい〜それで、お願いがあるんだけど、、、。」


シル

「なに?」


ノリヒト

「おじさんが牢屋から脱走したこと、内緒にしてくれる?」


シル

「うん、、、良いけど、どこいっていたの?」


ノリヒト

「ちょっと家にね、、、忘れ物、、、その、これ、、、シルちゃんにあげようと思って、、、。」


俺は苦し紛れに、飴玉を渡す、、、。

やっぱり無理かなぁ〜?

けれど、シルの目がキラキラに輝き!


シル

「うわ〜飴だ〜もう食べれないと思ってた、、、ありがとう!!」


そう言って、食べようとするが、袋に入ったタイプだから開け方が、わからない。


ノリヒト

「これはね、ここを手で切るんだよ!」


そう言って、ポケットから飴を出してやってみせる。


シルは直ぐに真似て、こじ開け、そのままパクリ、コロコロ、、、よし、噛んでない噛んでない!


シル

「甘くて美味しい〜幸せ〜」


なんだろう、、、息子と歳が近いから?

シルちゃんには、すごく親近感が湧くんだよね!シルちゃんの笑顔見てるとこっちも幸せになる。


ノリヒト

「どうでしょうか?お代官様、、、これで私めの脱走を不問でお願いします。」


念を押しておく。


シル

「お代官様?、、、うん!二人だけの秘密だね!」


シルは飴玉を口の中でコロコロさせながら

上機嫌にうなずく。

良かった、これで面倒なことにならない、

この後、シルは色んなことを話してくれた、自分の事、母の話、父の話、誰と戦争をしているか、この世界のこと、一番びっくりしたのは、シルの年齢だった、、、。まさかの俺より年上とは、、、。


そんなこんなで、ここ数日シルと、お話をしながら、賄賂を渡す生活がすっかり馴染んでしまった、、、けれど、そろそろここを出なければ、、、シルに悪いけど、今日が最後だな、、、。


ノリヒト

「シルちゃん、こっちの世界は牛乳は無いのかい?」


シル

「無いよ〜」


ノリヒト

「さっきの飴、シルちゃん柔らかいって言ってたでしょ?あれはね、クリーミーって言葉になるんだよ!」


シル

「へ〜クリーミー?」


ノリヒト

「よし、今日は特別に、これあげる!」


ノリヒトは、一口サイズのミルクチョコレートを渡す。


シル

「なに?飴ちゃん?」


シルは笑顔で嬉しそうしに首を傾げる。


ノリヒト

「それはチョコレート、チョコって言うんだよ」


シルは、もはやなれた手つきで、袋を切り、チョコを出して匂いをかぎパクリ、、、コロコロ

シルな目が見開く、、、。


シル

「おっ、、、美味しい、、、!」


ノリヒト

「チョコは噛んでも大丈夫だよ」


そう言うと、シルの口が、コロコロから、モグモグに変わり、、、足をバタバタとさせて美味しさを体で表現した。


チョコを食べ終えたシルは、俺の目をじっと見る、、、。

はいはい、おかわりね、


ノリヒト

「はい!これシルちゃんにあげる。」


俺は袋ごと、シルにチョコあげた。

シルの顔から、笑顔が溢れ落ちるんじゃ無いかって、思うぐらいの満遍笑み。


シル

「ありがとう、、、こんなにいっぱい〜」


ノリヒト

「いいかい?これは特別な、食べ物だから、もう手に入らない、だから、大事に食べるんだよ!!」


シル

「うん!本当にありがとう!」


ノリヒト

「じゃ〜そろそろ人が、来る時間になるから、、、また、明日、、、。」


シル

「うん、また明日!」


そう言って、シルは帰って行った、、、。

もう会うことが無いと思うと、なぜか切なく感じた。


こんな感情になることが、ほとんど無いノリヒトには、不思議に思っていた。


程なくしていつもの男性が、食事を持って来る。


ノリヒト

「やぁ!お疲れ様」


エルフの男

「やぁ!今日の夕飯だよ」


ノリヒト

「いつもありがとう!」


エルフの男

「じゃ!また明日!」


今日も変わらずだな、、、ここの食事は正直言って貧相だ、俺は食事にこだわるタイプでも無いが、食事を楽しむよりも、補給と言ってもいいかもしれない、シルの食事内容を聞いたことがあるが、ほとんどかわらなかった。

魔王軍との戦争が、影響してるんだろう、、、。


ノリヒト

「ゆっくりと、確実に滅びの道を、辿るエルフの民か、、、。」


思わずそんなことを、言葉に出してしまう。


さて、そろそろこの地から離れるか、、、そう思っていると、シルが姿を現す、、、?

いや、、、違う、、、女王ローネだ、、、。


ローネ

「ご機嫌様、、、。」


ノリヒト

「こんにちわ、、、えっ、、、と、、、?」


シルの建前上知らないフリをする。


ローネ

「エルフ王国女王ローネです。」


ノリヒト

「これは、女王陛下であらせられましたか。

重ね重ねのご無礼申し訳ありません。」


俺はそう言ってお辞儀をする。


ローネ

「いえ、先日は私の方が、名乗りませんでしたので、、、。」


ノリヒト

「そうおしゃって頂けるとは、、、。」


ローネ

「それでは手短に、、、シルこちらへ、、、。」


まずい、シルとの密談がバレたか、、、俺はどうにでもなるが、シルの立場が、、、。


シルが姿を現し、申し訳なさそうな顔で、


シル

「お母さんに、チョコ食べてるのバレちゃった、、、。」


、、、、おい!いきなりバレるなよ!


ローネ

「それで、シルを手懐けた、、、アレ、、、は、なんなのですか?」


そうだよな〜女手ひとつで手塩にかけて育てた娘が、異世界の変な食べ物、貰ってましたなんて言ったら普通怒るよな〜


ノリヒト

「大変申し訳ありません。お姫様に、あの様な食べ物を、、、」


ローネ

「そうではありません、、、その、、、もう無いのでしょうか?シルからは、もう手に入らないと、、、聞きましたが、、、。」


???なに言ってるだ?この人?


ノリヒト

「大変失礼なのですが、ひょっとして、

チョコレートを、ご所望ですか?」


ローネ

「そうですね、先ほど、シルから一つアジ、、毒味をしたのですが、、、その、、、とても美味だったので、、、。」


おい!女王!仮にもお前が国のトップなんだから毒味はするな!恥ずかしくても、味見と言え!!


ノリヒト

「恐れながら、先ほどお姫様に、多めにお渡ししましたが、、、」


ローネ

「だから、シルが全部食べちゃったの〜」


おい!キャラ崩壊してるぞ!!

女王なんだからじだんを踏まない〜!!


あと、そこの美少女エルフ、なに知らんぷりしてる、口笛吹けてねーぞ、、、!!


ノリヒト

「あの〜これから起こる事を、全て不問にして頂けるのなら、用意しますが?どうでしょうか?もちろん、エルフの皆さんに危害は一切加えません。」


ローネ

「いいでしょ!それならばこちらも、貴方の自由をお約束しましょう♪」


急に機嫌良くなったなぁ〜言っとくけど、もうさっきまでの、威厳ないからな!!


ノリヒト

「それならば、明日の朝この場所で、、、。」


そう言って、行くウォッチを起動させる、、、。


転移のタイミングで、シルが俺に、、、。


シル

「あっ、、飴ちゃんも〜」


あの娘、、、この後に及んで、、、!!

かわいい!


さて、近くのコンビニに行きますか、

コンビニでチョコ菓子を買いまくった

あと、飴もちゃんと買ったよシルちゃん!!


次の日の朝


ふぁ〜よく寝た、、、歯を磨いて、朝飯食って、よし、行ってみるか


「ぽちっとな!」


牢屋に到着すると、すでに二人が、、、はや!!


シル

「ノリヒトさん遅いよ!逃げたと思ってたよ!」


なんで怒られるの?


ノリヒト

「ごめんねシルちゃん!でもほらこれ!」


二人にビニール2個分の、チョコ菓子をみせる。


ノリヒト

「女王陛下、お約束の品でございます。」


ローネ

「確かにそのようですね、でわ、、、。」


そう言って、上機嫌に牢屋の鍵を開ける。

俺は二つビニール袋をシルに渡す。


ローネ

「申し訳無いのですが建前上、本日の昼の裁判まで、ここに居てもらいます。

それから、、、その、、、村からの追放と言う形をとらせて頂きます。」


ローネは、申し訳なさそうな顔をしている。


ノリヒト

「それで構いません。」


シル

「えっ、、、そんなぁ〜」


ローネ

「シル、上に立つものは、それなりの落とし前を、考慮しなければなりません。私情を挟む事は出来ません。」


おいおい、君たちが持つ袋は、私情だと思うけどね!!


シル

「わあ〜お母さんこれ食べてみたい〜」


ローネ

「シル、あなたって子は、、、もう、、、一つだけですよ♪」


そう言いながら、俺の入る牢屋のドアも閉めずに、二人でキャ♪キャ♪言いながら、チョコ菓子を堪能していた、、、。

おい!さっきの凛とした女王様はどこいった迷子か?


ちなみな、その日の昼に、行われた裁判により、俺はエルフの村を追放となった。


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