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アンサー動画

ティア

「テンジン様ご準備が整いました。」


俺の目の前にある鏡は黒々とした靄がかかっており、本来であれば映るであろう俺の顔は見えない、、、俺は一呼吸の後、ゆっくりとした口調で、、、


ノリヒト

「我が名はテンジン、、、この世界に寄生する醜いウジ虫達を滅ぼすもの、、、。

我に刃を向ける愚かなウジ虫の王よ、、、貴様のちっぽけな勇気を讃え、偉大なる我の力にて、貴様の想像を絶する業火によって焼き払ってくれよう、、、。


今より二月後、かつて貴様が滅ぼしたと言う、エルフの王が眠る哀れみの地にて、今度は貴様が滅びる事となる、、、案ずるな、たとえ我に恐怖して逃げたとしても、我の召喚獣  鋼鉄の翼 からは逃れることは出来ない、、、。


この通信を聞いている各国の愚王ども!!再度通達する!!

我の元に集い我と共にウジ虫の掃除をするか、、、我に逆らって貴様らもウジ虫となるか、、、好きな方を選べ!!

沈黙は敵対行動とみなす、、、必ず返答をする様に、

また、我の元に集いしファスト王国は、これよりウジ虫の掃除の為に進軍を開始する、、、我の進軍を邪魔するものは誰であっても滅ぼしてくれよう、、、。

しかし、我の元に集うものが一兵卒であっても、我の同胞として迎えよう、、、たとえその者が自国の領主、王に逆らったとしても案ずるな、その国自体が我の敵対となる為、我の力にてその国の愚領主、愚王を滅びるのだから、、、。

統治をする者よ、、、良き判断が出来ることを願っておる。」


録音が終了すると、ティアが鏡に詠唱を唱えてる。

黒々しい靄が消えてどこにでもある普通の鏡となった。

その鏡に映るのは少し濁った自分の顔、、、虚勢を張っているが、どこか少し疲れた顔だ、、、。


ノリヒト

「そう言うことだ、悪いが今週中に兵を進軍させる。」


2人はマジかって顔をしている、、、だろうね!!


ティア

「失礼ながらテンジン様、、、哀れみの地はここより約1500キロはあります。

通常進軍でも一日25キロほど、、、1500キロとなればざっくりと計算しても60日程かかりますが、、、」


おっ!!流石ティアだ!!賢いね!!掛け算も出来るんだね!!


ノリヒト

「それがどうした?来週にも先鋒隊を出陣させる、、、それに異論でも?」


俺がティアを睨みつけると、、、


ティア

「いえ、、、準備の時間が、、、」


切れ者のティアちゃんに話しても良いのだが、、、


ソヨヒト

「こたびの進軍は敵を誘き寄せるための手段に過ぎない、、、ティアよ悪いが席を外してくれ、、、代王と話がある。」



ティアは俺の言葉にうなずき、俺と代王に一礼をして退室した。



ソヨヒト

「それで?来週早々だけど、どれくらい出せる?

極論は雑兵でも良いのだが、今回は先鋒としての進軍になるからある程度の手練れを出陣させたい」


ショウは俺の言葉に思いの他に即答で、


ショウ

「2000、、、いや3000って所だな、、、」


無難な所か、、、これは他国に進軍をしていると見せる意味が強い、、、。


ノリヒト

「ひとまずそれで良いが、この国が最大で出せる兵数は?」


魔王の最大戦力は30万と言われている、、、実際に決戦の地に連れてくるのは20万強と予想している、、、。


ショウ

「後詰めは5万!!って言いたいのだが今は収穫前だ、兵糧を考慮すると3万弱だなぁ、、、」


まぁそれ位だろ、、、理想を言うならば、4万〜5万は欲しい所ではあったが、田畑もあるのだ、、、そんなに人は割けないだろ、、、。


ノリヒト

「それで良いだろ、、、後詰めもなるべく早く進軍させてくれ!!

それで先鋒隊は誰が率いるんだ。」


ショウ

「そうだなぁ〜本当は俺が行きたいのは山々だが、後詰めの準備とそれ以外もあるし、ティアは信頼出来るから手元に置きたい、そうなると俺の直接の部下達の3人に任せるとして、各自に兵1000を預けてフクを先鋒隊長にする、、、そんなところかな、」


ショウの直接の部下ってのは小隊長の頃の部下だろ、、、


ノリヒト

「フクってのは初めて聞く名前だなぁ、、、」


ショウは、あっ!って顔をして


ショウ

「そうだなぁ!!ちゃんと紹介してないなぁ〜

ほら!!俺たちが初めて会った時、案内していた男いただろ!!あいつだよ!!」


、、、あっ!!いたいた!!多分一番偉い?ポイおっさんだ!!


ノリヒト

「あのおっさんか?」


ショウは苦笑いをしながら、、、


ショウ

「おっさんって、あんたと歳が近いんだけどねえ〜

それはそうと、あいつは俺の小隊の副隊長だったんだ、ちなみにティアの提案で、俺の部下達はそのまま俺の親衛隊となってフクはその親衛隊隊長だよ!!」


ありゃ〜おっさん大出世したねぇ〜ショウが代王なんだだからそうなるかぁ〜


ノリヒト

「そうか、、、まぁショウの元部下なら信頼出来るだろ、、、俺は少しこの地を離れるけど問題ないか?」


断られても行くけどね!!


ショウ

「特に問題はない!!一週間後に兵3000を進軍させる出陣式は参加するか?」


なるほど!!そんな行事があるんだなぁ〜それは兵の士気に影響するから、、、


ノリヒト

「是非、参加させてもらうよ!!」


ショウ

「そう言ってもらうとありがたい!!」


ノリヒト

「それじゃ〜俺は次の準備があるから行くよ!!」


そう言ってショウに手を差し伸べる、、、ショウも俺の手を取り、互いに力を入れた握手で、


ショウ

「ああ、、、それじゃ一週間後!!お待ちしております!!テンジン様!!」


俺もにっこりと微笑んで王の部屋を出る。


部屋を出ると律儀にティアが立っており、


ティア

「テンジン様、、、ご武運を、、、」


そう言って送り出してくれ、ティアは王の部屋に入って行った、、、。

あの2人なんだかんだで良い感じなのかもね!!


フードを被ってコソコソとしながら、城を出て街をプラプラとする、、、街は日も暮れてすっかり夜の街の顔を見せる、、、なんとなく酒場に入って、エールを一杯注文すると、、、


女店主

「お客さん見ない顔だね!!旅人かい?」


出されたぬるいエールを煽りながら、、、


ノリヒト

「ふぅ〜ああ、、、さっきこの城下に着いたよ!!

なんか騒々しいけど何かあったの?」


この酒場に来る道中も人々の表情が険しかった、、、

まぁ〜理由は知ってるけどねぇ!!


女店主

「そりゃ〜不運なタイミングで来ちゃったねぇ〜

いやね!つい最近クーデターが起きて前王が追放されてねぇ、そしたら前王が兵を連れて攻めてきたんだけど、テンジン様ってのが、すごい音のする召喚獣で空を飛んで前王陣営で大爆発を起こしてねぇ〜これで一安心って思っていたら今度は、魔王に喧嘩売ってねぇ〜これから大規模な戦争になるってんだよ、困ったねぇ〜」


なるほど、市井の声はこんなものかぁ〜

俺はさらにエールを煽って、、、


ノリヒト

「でも、上手く行けば長年対立していた魔王を討伐出来るんだろ?良いことじゃないのかい?」


俺の言葉に女店主は鼻で笑う、、、


女店主

「何言ってるのさ〜魔王と戦っているのはここから1000キロも離れた国だよ!!うちらには関係ないことだよ!!」


まぁ〜ある意味正論だな、、、これはショウは苦労するかもね!!

俺は残りのエールを煽って、、、


ノリヒト

「はは!!ちげぇねぇ〜!!ごっそさん!!」


そう言って銅貨1枚を置いて、、、その場を立ち去ろうとすると、、、


女店主

「あっ!!お客さん!!銅貨1枚足りないよ!!」


ノリヒト

「、、、、押忍!!」





















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