4 ようこそ我ら革命軍へ
「あの……」
「ん!なんだね少年!」
うう、語気強くて押されてしまう……
でもここで気持ちを伝えないと!!
「僕もこの革命軍に入れて欲しいです!!」
い、言えた…
「うむ!そう言ってもらえてとても嬉しい!なんせ君にはこの革命軍に入隊する以外の道が無かったからな!そう言ってもらえてうれしいぞ!」
え、そうなの……?僕の将来すでに確定してた……?
するとアサルトさんはラジオを持ってきた。
「まあこれを聞いてみろ!」
『只今、開発途中の機械人間が暴走し、研究所を脱走しました。
ですが攻撃力は無く、一般の方達でも容易に捕獲出来ます。
捕獲して頂いた方には10000000ゴールドの謝礼金をお渡しします』
……え??
「とまあこんな感じで君は指名手配犯という訳だ!
あはははは!物騒だな!」
「つまり…この国の国民全員が僕を狙っている…と…」
「全くもってその通りだ!今日で一瞬にして超有名人だぞ!よかったな!」
なんもよくねえ……
「とまあとにかく君は迂闊に外も出歩けない訳だ!そこで君はこの革命軍の団員になってもらうことにした!」
こうして、僕は革命軍に入隊することになった。
まず僕がしたのは戦闘の前線に出てバチバチたたか……えるはずがないのですることは引き続き足と手のリハビリで、そのリハビリをしてくれたのはフェルだった。彼女は最初に研究所で僕を見つけてくれた女の子だ。リハビリでは研究所との違いに感動し過ぎて涙が出そうな程だった。
転んだ時も、
「だ、大丈夫ですか!!」
と言って手を差し伸べてくれた。
そうですよね!やっぱり転んだら鞭を使うのはおかしいですよね!やっぱあの研究所イカれてるわ……
「あ、あの!ハルさん…ですよね!よろしくお願いします!私、フェルです!その…よろしくお願いしますっ!」
リハビリが終わるとフェルが話しかけてきた。
「あの…すみませんっ!ほんとはリハビリ中に話そうと思ったんですけど、リハビリしてたら目が涙目になってて、辛いのかなと思って休憩とったらこっちを見てさらに涙目になってて、なんか私すごい悪いことしてるのかなって思っちゃって……その、今まで話しかけられなかったんですっ!ごめんなさいっ!!」
マズい…どうやら優しさに感動しすぎて、逆にフェルを怖がらせてしまったらしい。
誤解を解く為、涙目の理由を説明すると、フェルの顔はぱあっと明るくなって、
「よかったあ!!そういうことだったんですね!
私、今日の夜憎しみに満ち溢れたハルさんがナイフを持って暗殺しに来るかもしれないってずっと不安だったんです!!」
そんなに僕、やばい奴のオーラ出てる…?
そんなフェルの優しいリハビリ指導もあって、僕は完全にこの体の扱いに慣れた。
まあ研究所にいた時点で、小走り出来るぐらい慣れていたからというのもある。
扱いに慣れれば、足は機械なので、かなりのスピードで走ることができる。
アサルトさんはチートだが、足の速さなら他の隊員と同等かそれ以上の速さがあると思う。
「ハルさん凄い!もう完璧ですね!」
「ありがとう、ちょっと休憩していいかな…?」
「そうですね!休憩しましょう!」
そんな会話をしていると、扉の開く音がした。
「今帰ったぞ!全員無事だ!」
研究所の支部へ乗り込んでいたアサルト隊長達が帰って来た。
三日ほど前、行ってくるぞ!あっはっはー!と言って、研究所の支部へ行っていたのだ。
「ハル君!ちょっと来てくれ!見せたいものがあるんだ!」
なんだろうと思い、アサルトさんのところへ走る。
「うむ!足の方は大丈夫そうだな!何よりだ!
そして君に見せたいと言っていたのはこれだ!」
そう言うと後ろの袋から赤い丸い玉のようなものと、機械の腕を取り出した。
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