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18 作戦会議①

「まずは、私達の動き方を決めよう。」


シイナさんはまたも敵の機械兵の映像を表示した。


「まずこちらの兵力は3000人ぐらいだと思う。対して向こうの兵力は通常ロボットが9000、ゴーレムが150、飛行船が3、これは偵察ドローンで把握済み。」

「ん?ちょっと待って??飛行船?」

「そう、飛行船。見ますか?」


映像が切り替わり、そこにはグオオオンと低い音を響かせながら巨大な空を飛ぶ楕円形の黒い物体が映っていた。


「この飛行船の撃墜と軍団長の討伐をハルさんには任せたいんだけど…」

「お、オーケー。」


初めて見る飛行船にかなり気が引けるが返事をする。


「で、フェルさん?」

「うえっ?!」


今までずっと一人で研究室のいろんなものを物色していたフェルは急に呼びかけられて腑抜けた声を出して答えた。


「フェルさんには大事な任務を任せます」


そういうとシイナさんは机のボタンを押す。


「こ、これは……!」


ウィーンという音と共に床の下から銃がずらっと出てきた


「ジャジャーン!対機械用兵器達さ!」

「それは普通の銃と何が違うんですかー?」

「よくぞ聞いてくれましたフェルさん!これは弾丸が電気のエネルギーでできてて、当たると感電だけじゃなくて、機械兵の中の電気信号の通信を阻害するんです!!」

「えっと……つまりどういうことですかっ??」

「つまり機械兵に対して最強ってことです!」

「なるほど!それはすごいですねっ!」


なんかシイナさんがフェルに対して真面目な説明を諦めた気がする……


「フェルさんにはこの狙撃銃とマシンガンを持ってもらいます。」

「わーい!!」


フェルは初めて見る武器に目を輝かせている。


「基本的には狙撃銃でゴーレムを攻撃して欲しいんだけど、もし機械兵が近づいて来たらそのマシンガンで機械兵の対処をよろしくです。」

「分かりました隊長っ!」


「で、ハルさんはこちらへ。」


言われた通りシイナさんについて行く。


「えっと確かここに……」


シイナさんが指紋で鍵を開けると、そこには腕の部分の甲冑のようなものがあった。


「ちょっと付けてみてください。」


僕は左腕にその機械をつけてみた。


「うんうん!サイズもちょうど良さそうですね。これは敵からの攻撃を防ぐだけじゃなくて、いろんな機能があるので、紹介しますね。まずここ、ここを押すと追尾ミサイルです。三発しか打てないので大事に使ってください。」

「で、次にレーザーの刃です。ここを押すと……」


そう言ってシイナさんは僕の腕のボタンを押した。するとその機械の先端、手の甲あたりに光の刃が出てきた。


「あ、それ間違えて自分に当たると体溶けるので慎重にお願いしますね〜」

「できれば先に知りたかったかも……。」


「他にもレーザーガンとか色々あるんだけどとりあえずそれは後で。あ、因みに今は私がボタンを押したけどハルさんが自分で使う時は使いたいって思えば脳波を感じとって自動で発動してくれるから心配しないでくださいね。」


「す、すごいですね!」


こんな武器を一人で作るなんてすごいと思う。


「え!いやあ、それほどでもないですよーお!えへへへへー」


絶対それほどでもあると思ってる……


「そして君の機械になってる体のパーツなんだけど、それは結束部分が私も知らない未知の構造でできてるから私にはそこを制作するのは難しいの。」


やはりここはミラクのやつらしか仕組みを知らないのか……


「でもずっと倒したパーツを取り付けるだけだったら私達はずっとミラクを越えられない。だから私達は、パーツを『融合』する!」

「パーツを融合?」

「そう。例えば片方のパーツは電撃、片方のパーツは火炎の力をもっていたとして、その二つを融合することで、その機械は電撃と火炎、どっちの力も使うことができるようになるの。」

「すごい!けどそんなの一体どうやるの??」


シイナさんはニヤッと僕に向かって笑った。


「知りたいですか?」

「知りたいです!!隊長!!」


「わかった。ついて来て。」

シイナさんについて行くとそこには何重にもかけられたセキュリティの数々。そこを通り抜けるとそこには不思議な光景が広がっていた。目に入るのは巨大な手のようなもの。それが二つ向かい合って置かれており、手と手の間には台座のようなものが置かれていた。


「これはフジョーネとかいう海外の神具なんだけど、この世のすべての物を2つを組み合わせて1つにする準神話級の神具なんだよ。」

「えっとちょっと待って、色々聞きたいことがありすぎるんだけど、まずこの手は何??」

「その手と台座がこの神具フジョーネだよ。神具のサイズって、小さいのばっかじゃないから。」

「そうなんだ……え、待って、これ元々海外の神具なんですよね??じゃあどうやってここまで持って来たんですか??」


こんな大きい物、そもそも運ぶことができるのだろうか。


「えっと……その……それはアサルト様がなんか持って来て……」

「ええ!?一体どうやって??」

「た、多分、素手?かな?」


ここは触れなかったことにしておこう。


「あと、準神話級って何?」

「ああ、神具って実は階級があって、

初級、中級、上級、超級、準伝説級、伝説級、準神話級、神話級の8個に分類されるんだよね、で、これはその中で上から2番目の準神話級だから、とってもすごいんだよ。」

「なるほど、」

「あ、あとタイミングもいいし伝えておきたいんだけど、ミラクの軍団長が持ってる神具はほぼ全員神話級だから、頑張って!」


……え。なんか聞こえなかった。というか多分体が聞きたくなかったという方が正しいかもしれない。


「で、このフジョーネっていう神具の中にミラクのやつらが作った機械兵の部品を入れて組み合わせたら、最強になるんじゃないかっていう話なわけですよ。」


「ミラク研究所の機械を逆に利用しちゃおう!」


シイナさんはピースサインをしてそう言った。

この物語を読んで頂きありがとうございます!

これからもよろしくお願いします!

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