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12 ライグウ支部殲滅作戦③

まず2階から3階へ登る階段を見つけなければ。

空間把握で2階の階段の場所を探すと、頭にこの施設の情報が流れて来た。

本当にこのライグウ支部は基地のようだ。2階から3階への階段が、1階から2階の階段の真逆に置かれている。侵入者の対処を目的として作られているのだろう。

みんなに階段の位置を伝え、そこへ向かって走り出す。

通路も曲がりくねり上手く進めない。加速も使えないし結構面倒くさいな。

とにかく走るしか無い為走っていると目の前の曲がり角が巨大なグーパンでガラガラと音を立てて崩れた。

曲がり角を覗くと先程のゴーレムが待ち構えている。

先程のトラウマは一度忘れよう。

今回はかなりこちらの分が悪い。なぜならこのゴーレムのロケットパンチはこの通路を一掃できる。要するにこの回避できないロケットパンチを避けつつ近づいて電撃を打ち込む必要があるという訳だ。


「僕が行きます」


ここはやはり僕が行くべきだろう。

というか、普通の人の体でこのゴーレムのパンチを対処するのは難しそうだ。


先程のパンチが引いていったのを確認して身を乗り出す。

ゴーレムがこちらを確認して、もう片方の手でパンチを繰り出す。


こちらも機械の腕を前に出す。腕同士が激しくぶつかり火花が散る


「ああああああ!!」


攻撃が重すぎる。これはこのまま受けてたら、腕が壊れてしまう。

受け流さないと!受け流さないと!

腕を横へずらすとロケットパンチが掌から腕をガリガリ削れる。

ロケットパンチの軌道を右へとずらす。


『手及び腕が5%欠損。機能に大きな問題はありません』


パンチを躱わして、加速で一気に詰める。次のパンチが来る前に攻撃を打ち込まなければ。そう思っているとゴーレムの目が光る。しまった!レーザーを忘れていた。

体を横にずらすと、目の前をレーザーが通り抜ける。直接当たっていないのに、目が焦げそうだ。熱に耐えてゴーレムの胸を掴む。電撃を繰り出すと、ゴーレムはピタリと動きを止め、ゆっくりと膝をついた。


「もう大丈夫です!」


革命軍のみんなを呼ぶ。


「ハル!お前すげえなあ!」

「あ、ありがとうございます。先へ進みましょう!」


ゴーレムの残骸を乗り越えて曲がりくねる道を走って行く。

途中途中のトラップや機械兵を倒しつつ、先へ進み続け、3階への階段へとたどり着いた。


「様子を見て来ます。」


登って見ると、誰もいない。とても開けていて4階への階段も見えている。


「何か変ですね…?」


横にいたフェルが言う。いつも僕が様子を見ると言った時も付いて来てしまう。

死にかけたせいで僕の事が心配なのだろうか。

しかし、確かにこの階は変だ。2階とは打って変わって、何もない。

すると、2階へ通ずる階段がシャッターにより閉まってしまった。

まずい、他の革命軍のみんなと分断されてしまった。どうしようかと考えていると、

壁に小さな穴が無数に空いていることに気がついた。

次の瞬間、鼻に刺すような痛みを感じる。小さな穴から空気の流れを感じる。


『毒を検知しました。』


脳内のアナウンスによると、これは毒ガスのようだ。僕の体は半分機械なので、酸素の消費もかなり少ない。そのため僕は息はかなり長い時間止められる。

しかし問題はフェルだ。僕はすぐさま屈んでフェルの口と鼻を押さえる。


「ハルさ…っ!?!?」


こちらも事情を説明できるほど息が続く訳ではない。とにかくフェルにこの毒は吸わせてはいけない。


「?!?!っっっ!!?」


最初あやふやしていたフェルはだんだん息が苦しくなったのか、暴れ始めた。


「っっ!!!!」


フェルが虚な目でこちらを見てくる。心が痛むが、離すと毒ガスを吸い込んでしまう。


「ゔゔっ……」


だんだん暴れる勢いが弱くなり、フェルの意識はそのままストンと落ちた。

とにかく4階へ連れて行かなければ。フェルを背負って4階へ続く階段へと歩みを進める。

僕もだんだん酸素がなくなって来たのか、視界が狭まって来た。

黒い斑点が視界に現れて苦しい。

とにかく前へ、前へと歩みを進める。


階段を登り切って4階へついた時、安心からか僕の意識は闇の中へと消えた。


この物語を発見、そして読んで頂きありがとうございます

今回この息ができないのはどんな感じなのかと思って、お風呂で顔を水につけていたら本当に溺れかけて

それはそれはハル君の気持ちがよくわかりました。

これからもよろしくお願いします。

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