10 ライグウ支部殲滅作戦①
「突撃!!!」
アサルトさんの掛け声と共に、身を乗り出す。
相手の大砲はこちらに標準を向け、機械兵は赤い目を光らせた。
右の機械の手で前を防ぐ。
目の前にきた機械兵を前に出していた手で掴み、電撃で感電させると、機械兵は一撃で倒れた。やはり電撃は対機械にはかなり強力だ。
「ドギャアアアン」
大砲の轟音が響く。着弾点の地面が抉れる。
入り口までに機械兵はまだ沢山居る。ここは一度一掃した方がいいな。
エネルギーチャージを開始する。
「ドルガさん!護衛をお願いします!」
「ああ、任せておけ!」
ドルガさんも、2番隊の隊長な訳で、その実力は本物だ。
さっきから、大砲があまり機能していないと思ったら、アサルトさんが大砲部隊を壊滅させつつ、弾を撃ち落としている。
『チャージが完了しました』
「発射!」
直線状にレーザーを放つ。施設への道は開けた。
加速で一気に入り口まで移動する。入った瞬間、爆弾が仕掛けられていた。
「罠か!」
気づいた時にはもうその爆弾は起爆していた。
ドン!という音と共に爆発が起こる。
『視覚ユニット、8割欠損。 機能の続行が不可能です。」
『手及び腕、微量の欠損。』
「クソッ!」
してやられた。横から機械兵が二体やって来る。
一体に抱きついて感電させる。左手で腰の銃を取り出してコアがあるであろう胸目がけて引き金を引く。そのままその機械兵の目を掴んで取り出し自分の目に付ける。
『視覚ユニットが正常に回復しました。』
前には武器を装備した人が3人。銃を持っている。
これは加速で詰めて一気に叩こう。
加速で近寄ると、相手は驚く。その隙に1人を掴んでもう1人に叩きつける。
その間にもう一人が銃口を向けてきた。
『バンッ!!』
「っ!!」
左手の腕に発砲された弾丸が食い込んできた。左腕赤い飛沫が飛んで激痛が走る。
すぐさま銃で反撃。運良く頭に命中し一撃で仕留めた。
「ッッ…」
腰のバッグから包帯を取り出して巻き、口で加えて引っ張って止血しながら進む。
いきなり機械じゃないところに攻撃を受けたのはかなり痛手だ。
指は動くので、神経は大丈夫だろう。
仲間とも協力して、一階の敵を全て討伐した。もちろん全員無事という訳ではないが、こちらの被害はかなり少ない。
階段を駆け上がり、二階に着くと、そこには巨大なゴーレムのような機械が待ち伏せていた。これは普通の銃じゃ効きそうにないな。
まずは近づくところからだ。ゴーレムの目が光ったと思うと、ビームがさっきいた場所を通り、鉄の床を焦がした。当たったらただじゃ済まなそうだ。
すると腕をこちらへ向けてきた。と思ったら、その腕がこちらにむかって飛んで来るじゃないか!まさかロケットパンチが生きてて観れるとは。映像の中のみかと思っていた。しかもそれが自分に向けられたものだとは。人生でロケットパンチを撃たれるなんて、普通に生きてたら絶対にないな。
実は今まで攻撃を避けられている理由として、この視覚ユニットの、行動予測がかなり生きている。
この能力、僕の知識では到底予測できないような攻撃の情報も、脳内に直接流れてくるような感じだ。感覚的に0.5秒後ぐらいを予測できる。データ上には僕の知らない攻撃の情報も載っているということだろうか。
これがなかったら、今まで3回は死んでる。
そのパンチを躱して、ゴーレムの足に電撃を打ち込む。
が、少し動かなくなっただけで、少し経つと普通に動き始めた。
まずい。ゴーレムに近すぎる。
ゴーレムは足を振り上げる。こいつ、デカいくせに動きが速い!
巨躯によるパワーで、ゴーレムの足が近くにいた僕の体にゴリゴリめり込んでくる。
「ゔゔっ!」
ゴーレムに蹴り上げられて、体は宙を舞い、そのまま天井に打ち付けられた。
「は、はあはあっ !!」
左目には血が滲み、右目はパリンと割れた。
「うう…うあっ…」
辛い痛みに耐えていたその時、恐ろしい音が脳内に響いた。
『動力機構が、約6割欠損しました。機能の続行が困難です。」
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