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僕と、俺と、私の、春夏冬くん  作者: Q輔
愛雨、告られる
51/117

51. あんたは、きっとまた新しい恋をする

★視点★ 櫻小路夜夕代さくらこうじやゆよ

 令和六年、九月二十八日、土曜日。夜夕代。


 愛雨へ。

 この間は勝手に体を乗っ取っちゃってごめんね。不思議ね。いつの間にか入れ替わっていたの。私、どうしてもマティルダを許せなくてさ。文句を言ってやりたくなってさ。そんで、気が付いたら入れ替わっていた。でも完全にルール破りだね。すんましぇん。

 愛雨、つらいよね。悔しいよね。ほんと、あんな仕打ちったら無いよね。

 でもね、今はつらいけど、きっと時間が解決してくれるからさ。こんなこと今の愛雨に軽々しく言っちゃダメなのかもしれないけれど、それでもあえて言わせてね。小山田マティルダのことなんて、時間が経てばきれいさっぱり忘れるよ。毎日の生活に追われているうちに、必ず忘却の彼方に消え去るから。

 愛雨は何も悪くない。愛雨はただ一途に人を愛しただけ。私はいつだって愛雨の味方だからね。なにかあればこのノートに書いてよ。なんだって話を聞くよ。一緒に乗り越えよう。何だかなあ。直接逢って話せないのが、もどかしいったらありゃしない。

 あんたは、きっとまた新しい恋をする。今度は偽りなんかじゃない、めちゃんこ素敵な恋。ふふふ。夜夕代ちゃんには分かる。私は、あんたのことなら、何でも分かってしまうのだ。な~んてね。だから、今は無理をしないでゆっくり休んでね。そして、一日も早く元気になってね。なんか、勝手な事ばかり書いてスマン。ほんじゃ、まったね~ん。 

【登場人物】


櫻小路夜夕代さくらこうじやゆよ 恋する十七歳 三人で体をシェアしている

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