続チビエマの婚約破棄
( ゜_ゝ゜)ノ
五歳の幼女シェルティアナは、ベッドに寝そべりながら流行りの婚約破棄を読んでいた。
「なあなあ、婚約破棄ざまあっていわゆる追放ざまあの別もんだろ?」
隣にいるダークビトに問い掛ける。
「そうだね。って言うかさ、この類いの小説はシェルティアナの居た現実世界と、今の異世界でも流行ってるのはびっくりしたよ」
ダークビトは、ざまあされた王子のイラストをツンツン指で突っつく。
「テレパシーとかで分かるんじゃないか?」
「テレパシーは時空を越えるの?神とか魔王いらないじゃん」
シェルティアナとダークビトは苦笑した。
それから数日後。
アグノース帝国が主催する夜会で。
帝国の役職についてるのは、能力や忠義を買われた者。
高位貴族は、役職にはついていないが我が物顔で夜会に参加していた。
「マーゼリア、貴様との婚約は破棄する!!」
「上等だ!!表に出やがれ!!クソヤロウ!!」
売り言葉に買い言葉。
ルナ族の伯爵令息と、コロナ族の男爵令嬢が言い争いをしていた。
「真実の愛を私はツマーミと決めた!!貴様の愛ない婚約は破棄だ!!」
「愛してないのビンタ!!」
バシンッ
「ぐはっ!!」
おおっと!?マーゼリアの豪腕ビンタで伯爵令息は大ダメージ。
「解説は私、シェルティアナとダークビトです」
「流石は辺境を守る男爵の娘。中々に良いビンタだね」
ノリノリのシェルティアナと、ダークビトは苦笑する。
「はぁぁっ!!喰らうが良い!!チビエマ百八十八卦!!」
ドゴッバキッバキッドスッ
「ぐはあ!!」
マーゼリアの八卦が決まり、伯爵令息は吹っ飛ぶ。
「とどめだ!!」
マーゼリアは、熱血、必中、幸運、愛、魂、努力、根性を一気に発動すると……
「チビエマ流奥義!!チビエマ拳!!」
ドゴンッ
「ぎゃあ!!」
チビエマ拳を喰らって伯爵令息は爆散した!!
「物理だ」
「チビエマ士族は物理だよ」
シェルティアナとダークビトは、ハードボイルドな顔をするのだった。
また数日後には。
「オーホッホッホ!!私は悪女聖女なの!!魅了魔法で男狩りじゃ!!」
テンテレレン♪
人間の聖女がアグノース帝国に攻めて来た!!
迎え撃つは幼女シェルティアナ!!
コマンド
逃げる
戦う
魔法
トンズラ
物理
迷わずシェルティアナは物理を選択。
「チェスト!!」
ドカンッ
「ぐはっ!?」
数多のチビエマ士族を虜にした聖女は、シェルティアナの蹴りを顔面に受けてダウン!!
「婚約破棄の原因は弱かったな」
「まぁ、所詮魅了は人間だとへなちょこだからね」
シェルティアナとダークビトはハードボイルドに決める!!
(///ω///)♪