月の涙
夜空へと零れる、月の涙。
それは、切なく美しい涙。
大切な人を想って流されるその涙は、
何よりも綺麗な、透明の涙。
この涙は ……
大切な貴女へは、届かない。
貴女へと届く前に。
夜空の闇に溶けて、消えてしまうから。
月の涙。
それは、儚く美しい涙。
二度とかえらない人たちが、
空から大切な人へ向けて流す、切ない涙。
その涙にこめられているのは、大切な想い。
生きている間に、伝えきることのできなかった想い。
『 優しい貴女が、幸せでいられますように。
心から笑顔でいられますように。
ずっとずっと愛してる。 』
そんな想いをのせて、
私の月の涙は、夜空に零れる。
私から貴女へ
月から、涙へ。
この想いは …… 。
「月の涙」読んで下さり、ありがとうございました。
裏設定なのですが、
「私」の名前は、ルナ(月)
「貴女」の名前はティア(涙)といいます。
題名の月の涙には、二重の意味があります。