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仮題2  作者: 私作調査報告書
〜捜査報告書〜
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〜調査報告書〜

もう夏も終わろうかという頃だったと思う。


秋の到来を感じさせる少し冷たい風が吹いていた。

辺りは夕暮時。


数週間前まで煩いくらいに奏でていた蝉の合唱は、今は少ない。

代わりにカラスの合唱が辺りを支配していた。


私は、町の外れにある小高い丘にあるベンチに座り、眼下に広がる決して大きくはない町をぼんやりと眺める。


紅く染め上がった町はノスタルジックな雰囲気を存分に感じさせる。 


「……」 


何分、いや何十分その場に居ただろうか。時間の流れすら忘れてしまいそうになる。


私は、人を待っていた。


その人は、私にとってとてもかけがえのない人。


彼女が居なければ、私はここには居なかったであろう、それくらいの人。


私がその待っている人と出会ったのは、2年前になるか。


ある凄惨な事件がキッカケであった。


その事件があってから私の身辺、私自身も変わった。


その事件について少し触れておこうと思う。



「‥‥‥」


熱い。


路肩に茂っている木々から聞こえてくるセミの大合唱が更に熱さを盛り上げる。


ミーンミーン‥


心底良かったと思うのが、歩いてる道が照り返しのきつい舗装道でないことだ。


上から下から熱線を浴びたら身体蒸発してしまいそう‥‥


「しかし、ホントにこんな所にあるんだろうか」


ついつい愚痴が溢れる。


ザッザッザッと俺の歩く音とセミの大合唱以外は、ほとんど音という音は聴こえてこない。


何故そんな所を歩いているのかと言えば、ある人との待ち合わせ場所に向かう為である。


待ち合わせ場所は、小高い丘の上にそびえている一本木の下となっていた。


ここらは、平地が多いためその場所は妙に目立つ。


つまり待ち合わせ場所には絶好の場所なのだという。


何故伝聞口調なのなと言えば、俺はここら辺の出身ではない。


仕事で来ただけだ。


俺の仕事は、ライター‥つまりは、ルポである。


今回の目的は、この地にあるアルコトを取材する為だ。


アルコトとは、今界隈を賑わせている都市伝説―――


「あ、坂田さーん」


とぼとぼ歩いていると前方から声が聴こえてきた。


声のする方を見てみると、元気よくぶんぶんと手を振り回して俺を呼んでいる姿がそこにはあった。


「坂田さーん!早くしてくださいよー!暑いんですからー」


俺を呼ぶ声の主は、金子恵かねこめぐみ後輩ルポライターである。









だよ

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