第九話
彪と恩と愛と潤也チーム
「怜君どこ行っちゃったんだろうね?」
「どうせ一人ドッキリでもやろうってたくらんでるんだぜきっと」
フロントからロビーを探すことになったこのチームは
まず一番近い…と言うかその場のロビーから探すことにした
ソファーの後ろ
テレビの後ろ
テーブルの下
など…
子供がかくれんぼした時に探すようなところばかりを探していた
「意外と階段下の物置にいたり…」
そういった潤也が物置の取っ手にをかけようとした時だった
中から物音が聞こえた
この場にいる皆は怜が一人ドッキリを仕掛けていると思っているから
シーと口に指を当てていった潤也の心の中は
読心術の心得がなくても分かった
「まじか?」
「ああ」
「怜君が悪いんだからね」
「こうしよう」
「じゃあやっちゃおっか」
こそこそとなにやら相談したあとに
「怜君いないっぽいねー」
「じゃあフロントにいこっかー」
台本に書いてあるセリフを
大根役者がそのまま読んでみたように言うと
ロビーの戸が閉まる音を立てて
足音を立てないようにして
物置に近寄った
「きゃーぁ!」
愛が叫んだ
猫が出てきたのだ
「なんだおどかすなよー」
「中には誰もいないっぽいね」
「なにがあった?!」
「あーなんでもねぇ 愛が猫に驚いただけだ」
さっきの叫び声に露たちが走ってきた
「どうしたんだ?」
「あ」
「今までどこに居たんだよ!」
怜まで戻ってきた
話を聞くと
トイレにはおなかの調子が悪くて言ったらしく
戻ってくると二階には皆はいなかったので
一人でずっと二階にいたらしい
では二階に行った迅と奏芽と菫にはなぜ逢わなかったのか
怜は元々持病を持っており
丁度自分の部屋で
薬を飲んでいたそうだった
いろいろな偶然で怜がいなくなったように見えただけだったのだ
「ま、ぶじならいいや」
何かが抜けた様に奏芽は言った




