第八話
「? ぅんだよ!ビビらせんなっての!よく見ろよ愛ちゃん」
手に近づいてよく見た流斗が言った
それはおもちゃだった
よく出来ていた
血は本物そっくりで…というか生々しくて
見る人が見れば失神しそうなほどグロテスクなものだった
「あ、本当だ! 皆さんごめんなさーい」
「でも誰がこんないたずらを…?」
「そうだぜ!こんな客商売やってる所でこのいたずらは度が過ぎている」
ここは山奥
近くのスキー場に遊びに来ている人ぐらいしか泊まりに来ない
最近料理が美味しい や 接客態度がいい 等
とても評判がよく有名な雑誌にも載るようになった
そんななかでこんなたちの悪いいたずらをされては
たまったものではない
「どうし…たの…?」
沙姫だ
さっきの騒ぎで起きてしまったんだろう
「ごめんな誰かが変ないたずらしただけだ」
「そっかぁ…で大丈夫なの…?」
「あぁ全然大丈夫だ」
「でも…さっきの声すごかったよ?」
「ちょっとびっくりしすぎただけみたいだから心配すんな
それにもう終わった話だからな」
「そう…」
「それよりも沙姫は寝ときな」
そういうと沙姫はニッコリと微笑んで部屋の方に戻っていった
「なぁ沙姫にはこの事いわなくていいだろ?」
流斗がその場にいた皆に聞いた
沙姫はこんなグロテスクな話は大の苦手だ
そして今は体調も良くないのにこんな話を聞かせるのはかわいそうだ
「そうだねこんなことは知らせないほうがいいよ」
――――さて
これから大切なことは犯人探しだ
もう二度とこんなことをする気をなくさせるために注意をしなければならない
「さ・て・と 誰だ?早く言ったら許してやらんでもねぇからよ」
露が言った
言葉だけだと優しそうだが声の質や顔の表情など
許してやるなんて雰囲気は全く無かった
「露!そんな言い方じゃ犯人も出てきづらいでしょうが!!」
その場にいた人の気持ちを代弁したかのように麻喜が露に叱りつけた
「あ?じゃあ麻喜はこんなことしたやつを簡単に許してやろうってのか?
大分客が来るようになったてのにこんないたずら一つで評判落ちたらどうするんだよ!」
『おいおい露矛盾しすぎだ許してやるんじゃなかったのかよ…』
心の中で思ったが口には出せないその場の皆さん…
しばらく沈黙が続いた
「ごめん俺ちっとトイレにいってくるわ」
怜は沈黙を破ったのと同時にみんなの心を少し和らげてトイレに向かった
――――怜が遅い
「なにやってんだあいつ?」
「ピー腹なんじゃねぇの?」
トイレといってしばらくしたがなかなか帰ってこない
怜は皆に言われたい放題な状態だった
「ねぇもう下いこ?たったまんまじゃだるいじゃん」
奏芽の提案で皆は一旦ロビーに戻ることにした
「遅すぎる!!」
露が立ち上がった
「俺見てくるわ」
いてもたってもいられないのか露がトイレに行こうとした
その瞬間奏芽がとんでもないことを言い出した
「もしかしてさっきのいたずらだと思ってたやつ殺人予告の代わりだったり…」
「奏芽おまえ俺がこの場で殺したろうか?二度とそんな事言うなよ
嘘だってわかっててもびっくりするんだからよ」
『いや露の言葉も恐かったし殺してやろうか?とか…』
思っても口には出せない…
「すみません…」
「とりあいず見てくるわ倒れてたりしたら困るからな」
露は笑いながらトイレに行った




