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枕の下に 希望の上に(7)

混合分骨

茶褐色の球体を

落とした砂場の上

窪みに押し固められた粒

時計の秒針音に

待ち針を突き刺す

穴に吸い込まれる音を聞いた

いつの間にか

大人と呼ばれている

首の後ろ側が冷却していく

熱を帯びながらさめる

一体何の事なのか




砂だらけの呼吸器官

電車音の側では

口から砂利を吐いている

誰もが砂利を吐いている

あの足取りを見れば分かるだろう

軽やかとは程遠いが

重たいとも言えない

何かを諦めた足音を

面倒な場所へ運ぶのだから




この世界が平等では無いのなら

皆同じように

傷ついて仕舞えば良い

それも平等だ

間違いなく平等だ

明暗ある中で

目につく物だけが

耳に聞こえる物だけが

基準じゃない

平等な世界ってのは

最悪と最高が

同じように

やって来るって事なのだ




水道水の蛇口から

水を出して

黄色のグラスで飲む

綺麗な水と

ペットボトルの水

何方も名前だけは同じくせに

その性質は微妙に違う

その違いだけで良いのか

全く違う方が良いのか

グラスを洗いながら

声を掛けた

鉢植えの仙人掌に




地獄が張り付いた肌

ピントの合わない心情が

くっついたり離れたり

離れなくなったり消えたり

綺麗に居たいだけの言い訳

あの移り変わりを見れば分かるだろう

軽いと言われたくなくて

重いと言われたくなくて

時間に追われて選ぶ

その答えへの理由は綺麗なのか




この世界が平等では無いのなら

皆同じように苦しんで仕舞えば良い

それも平等だ

間違いなく平等だ

光圧しかないのは

暗闇が続いていくのと

同じ事なのだ

それは歪だ

平等な世界ってのは

最悪と最高が

同じように

やって来るって事なのだ








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